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捨置
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すてお
ふりがな文庫
“
捨置
(
すてお
)” の例文
飛騨は名に負う山国であるから、山又山の奥深く逃げ
籠
(
こも
)
った以上は、容易に
狩出
(
かりだ
)
すことも
能
(
でき
)
ないので、
余儀
(
よぎ
)
なく
其儘
(
そのまま
)
に
捨置
(
すてお
)
いた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ばつさりやらかし此烟草入を
死骸
(
しがい
)
の
側
(
そば
)
に
捨置
(
すてお
)
き人殺しを富右衞門に
塗付
(
ぬりつけ
)
日來
(
ひごろ
)
の
恨
(
うら
)
みを
晴
(
はら
)
さんと
笑
(
ゑみ
)
を
含
(
ふく
)
んで居たりけり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
是
(
これ
)
は
怪
(
け
)
しからん、
無礼至極
(
ぶれいしごく
)
の
奴
(
やつ
)
だ、
何
(
なん
)
と
心得
(
こゝろえ
)
て
居
(
を
)
る、
是
(
これ
)
ほどの
名作
(
めいさく
)
の詩を、詩になつて
居
(
を
)
らんとは
案外
(
あんぐわい
)
の
何
(
ど
)
うも
失敬
(
しつけい
)
な事を
申
(
まう
)
す
奴
(
やつ
)
だ、
其分
(
そのぶん
)
には
捨置
(
すてお
)
かん、
入牢
(
じゆらう
)
申附
(
まうしつ
)
ける。
詩好の王様と棒縛の旅人
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其内
(
そのうち
)
に
金港堂
(
きんこうどう
)
に
云々
(
しか/″\
)
の計画が有ると
云
(
い
)
ふ事が耳に
入
(
い
)
つた、
其前
(
そのぜん
)
から
達筆
(
たつぴつ
)
の
山田
(
やまだ
)
が思ふやうに
原稿
(
げんかう
)
を
寄来
(
よこ
)
さんと
云
(
い
)
ふ
怪
(
あやし
)
むべき事実が有つたので、
這
(
こ
)
は
捨置
(
すてお
)
き
難
(
がた
)
しと
石橋
(
いしばし
)
と
私
(
わたし
)
とで
山田
(
やまだ
)
に
逢
(
あひ
)
に
行
(
ゆ
)
きました
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
塚田巡査は職務上これを
捨置
(
すてお
)
く訳には行かぬ。
取敢
(
とりあえ
)
ず
其
(
その
)
屍体を町へ運ばせて、
己
(
おのれ
)
は
其
(
その
)
報告書を作る準備に
取
(
とり
)
かかった。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
傳「それが誠に有るので、実は昨日な証拠を拾って持って居りますが、開封致しては相済みませんが、
捨置
(
すてお
)
かれませんから心配して開封いたしましたが、山平へ送る艶書を拾いました」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
が、
何
(
ど
)
うしても
其儘
(
そのまま
)
には
捨置
(
すてお
)
かれぬので、最後には畚に
緊
(
しか
)
と
縛
(
くく
)
り付けて、遂に
彼女
(
かれ
)
を上まで運び出した。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
汝
(
われ
)
は
不届
(
ふとゞき
)
ものだ、手前の亭主はお構い者で、聞けば
商人
(
あきんど
)
や豪家へ入り、
強請
(
ゆすり
)
騙
(
かた
)
りをして衆人を苦しめると云う事は
予
(
かね
)
て聞いて
居
(
お
)
ったが、此の文治郎が本所に
居
(
お
)
る
中
(
うち
)
は
捨置
(
すてお
)
く訳にはいかん
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
捨
常用漢字
小6
部首:⼿
11画
置
常用漢字
小4
部首:⽹
13画
“捨置”で始まる語句
捨置難