トップ
>
挿
>
さしはさ
ふりがな文庫
“
挿
(
さしはさ
)” の例文
旧字:
插
元来
(
いつたい
)
政治を
行
(
や
)
るに天子様を
挿
(
さしはさ
)
んで為やうといふは日本人の不心得で、
昔日
(
むかし
)
から時の政府に反対するものを直ぐ朝敵にして了うが
犬物語
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
(著)
彼女自身の主張については私は多くの異議を
挿
(
さしはさ
)
まないではゐられない処や、また矛盾の個所に就いてたゞさなければならない処さへ発見する。
平塚明子論
(新字旧仮名)
/
伊藤野枝
(著)
成島柳北
(
なるしまりゅうほく
)
が仮名
交
(
まじ
)
りの文体をそのままに模倣したり
剽窃
(
ひょうせつ
)
したりした
間々
(
あいだあいだ
)
に漢詩の
七言
(
しちごん
)
絶句を
挿
(
さしはさ
)
み、自叙体の主人公をば
遊子
(
ゆうし
)
とか小史とか名付けて
夏の町
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
一言
(
ひとこと
)
も
挿
(
さしはさ
)
まずに、内蔵助は聞いているのであった。けれど、甚しく身の入らない顔つきを
泛
(
うか
)
べていた。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
他年抽斎の師たり、年長の友たるべき人々の
中
(
うち
)
には、現に
普
(
あまね
)
く世に知れわたっているものが少くない。それゆえわたくしはここに一々その伝記を
挿
(
さしはさ
)
もうとは思わない。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
右手一面に
橄欖
(
かんらん
)
の林に取り
繞
(
かこ
)
まれた墓地の場面なのでありますが、この辺まで読み進んでまいりました時には、もはや、羅馬という観念は疑いを
挿
(
さしはさ
)
む余地もないまでに
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
こゝに於て王
起
(
た
)
って入り、珙を宮中に
延
(
ひ
)
きて
詳
(
つばら
)
に
相
(
そう
)
せしむ。珙
諦視
(
ていし
)
すること
良
(
やや
)
久しゅうして
曰
(
いわ
)
く、殿下は
龍行虎歩
(
りゅうこうこほ
)
したまい、
日角
(
にっかく
)
天を
挿
(
さしはさ
)
む、まことに異日太平の天子にておわします。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
国民自身にして其の「我」に
媚
(
こ
)
び、一種の実情を
挿
(
さしはさ
)
んで之れに対すれば知らず、苟も美術として之れを
賞翫
(
しやうぐわん
)
するにあたり、其の美処を描きたると醜処を描きたるとを問ふの必要あるか。
国民性と文学
(新字旧仮名)
/
綱島梁川
(著)
これを畢竟するに太陽系がこの星座に向って進んでいるため、丁度船が港に近づく時眼前の景色が目指す埠頭を中心として展開すると同じだと説き、爾来誰も異議を
挿
(
さしはさ
)
むものがなかった。
宇宙の二大星流
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
しかるにこれを捨て、その習うところに慣れ、奇字、新語を
挿
(
さしはさ
)
んでもって誇る者は、おおいにその職を
怠
(
おこた
)
る者なり。謹んで
顧
(
かえり
)
みずんばあるべからざるなり。また片仮名を知る者もまた天下多しとせず。
平仮名の説
(新字新仮名)
/
清水卯三郎
(著)
私は一つの
譬喩
(
ひゆ
)
を
茲
(
ここ
)
に
挿
(
さしはさ
)
みます。
激動の中を行く
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
そんならと云って、教育のない、信仰のある人が、直覚的に神霊の存在を信じて、その間になんの疑をも
挿
(
さしはさ
)
まないのとも違うから、自分の祭をしているのは形式だけで、内容がない。
かのように
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
これは自分の遊の取巻供を名所に見立てたもので、北渓の画が
挿
(
さしはさ
)
んであった。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
挿
常用漢字
中学
部首:⼿
10画
“挿”を含む語句
挿花
挿頭
挿画
挿入
挿話
挿絵
挿込
輪挿
中挿
花挿
一輪挿
挿櫛
挿木
水挿
状挿
挿毛
半挿
前挿
烟管挿
棒挿
...