トップ
>
打砕
>
うちくだ
ふりがな文庫
“
打砕
(
うちくだ
)” の例文
旧字:
打碎
舊記によると、佛像や佛具を
打砕
(
うちくだ
)
いて、その
丹
(
に
)
がついたり、金銀の
箔
(
はく
)
がついたりした木を、路ばたにつみ重ねて、
薪
(
たきぎ
)
の
料
(
しろ
)
に賣つてゐたと云ふ事である。
羅生門
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
山間
僻地
(
へきち
)
に多年潜む排外思想の結果、若き女の血に燃えるのを、脅威を以て抑圧していた、その不合理を
打砕
(
うちくだ
)
かせようと、直芳は熱誠を以て説き入った。
壁の眼の怪
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
作「不埓至極の奴だ、
汝
(
おのれ
)
気が違ったか、飛んだ奴だ、一枚毀してさえ指一本切るというに、二十枚箱諸共に
打砕
(
うちくだ
)
くとは……よし、さ己が首を斬るから覚悟をしろ」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
いつか
打砕
(
うちくだ
)
く時は大力の男
杭
(
くひ
)
などにてしたゝかに打て、やう/\をれおちてくだけたる四五尺なるを、
童
(
わらべ
)
らが
打
(
うち
)
よりて
手遊
(
てあそび
)
の
雪舟
(
そり
)
にのせて引きありき
遊
(
あそ
)
ぶもあり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
他
(
ほか
)
の若者に
交
(
まじ
)
って、見向きもせず、
打砕
(
うちくだ
)
かれた大玄関へ槍を向けたまま屋内へ躍りこんで行った。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
無残
(
むざん
)
や、
其
(
そ
)
の
中
(
なか
)
にも
命
(
いのち
)
を
懸
(
か
)
けて、
漸
(
やつ
)
と
五躰
(
ごたい
)
を
調
(
とゝの
)
へたのが、
指
(
ゆび
)
が
折
(
を
)
れる、
乳首
(
ちくび
)
が
欠
(
か
)
ける、
耳
(
みゝ
)
が
挘
(
も
)
げる、——これは
我
(
わ
)
が
手
(
て
)
に
打砕
(
うちくだ
)
いた、
其
(
そ
)
の
斧
(
をの
)
を
揮
(
ふる
)
つた
時
(
とき
)
、さく/\さゝらに
成
(
な
)
り
行
(
ゆ
)
く
像
(
ざう
)
は
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
体の骨がばらばらに
打砕
(
うちくだ
)
かれたと思ったとき、ずしんと腰の坐骨を大地について坐っていた。
剣の四君子:05 小野忠明
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
荷足の仙太は提灯の燃上る火影に
熟々
(
つく/″\
)
と侍の姿を見済まして板子を取直し、五人力の力を
極
(
きわ
)
めて振り
冠
(
かぶ
)
り、怪しい侍の腰の
番
(
つがい
)
を
覘
(
ねら
)
い、
車骨
(
くるまぼね
)
を
打砕
(
うちくだ
)
こうという精神でブーンと打込みますると
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それに粗相でゞもある事か、先祖より遺言状の添えてある大切の宝を
打砕
(
うちくだ
)
き、糊付にして毀さん振をして、箱の中に入れて置く
心底
(
しんてい
)
が何うも憎いから、指を切るのが
否
(
いや
)
なれば
頬辺
(
ほッぺた
)
を切って
遣
(
や
)
る
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
亥「さア
人面獣心
(
にんめんじゅうしん
)
、逃げるなら逃げて見ろ、五体を
微塵
(
みじん
)
に
打砕
(
うちくだ
)
くぞ」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
打
常用漢字
小3
部首:⼿
5画
砕
常用漢字
中学
部首:⽯
9画
“打”で始まる語句
打
打擲
打棄
打捨
打殺
打倒
打明
打付
打笑
打毀