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幽閉
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ゆうへい
ふりがな文庫
“
幽閉
(
ゆうへい
)” の例文
源十郎はそうとは知らずにその
尻
(
しり
)
をそっくりおさよ婆さんへ持ってきて、今までお艶を
幽閉
(
ゆうへい
)
しておいた納戸へこんどはおさよを押しこめ
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
私の胸の中に
幽閉
(
ゆうへい
)
されている眠れる王子は、永遠に目ざめるときが来ないのではなかろうかと、私はそんなことをぼんやり考えていたのである。
犬の生活
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
そして、その本拠が製氷工場であること、倭文子さん達がそこに
幽閉
(
ゆうへい
)
されたことが分ると、僕はすぐ、谷山の恐ろしい
目論見
(
もくろみ
)
を感づいたのです。……
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
また、セント・ヘレナの島に
幽閉
(
ゆうへい
)
された
英雄
(
えいゆう
)
が、
荒寥
(
こうりょう
)
たる岩頭に立って、胸に雄志を
抱
(
いだ
)
きながら
大海原
(
おおうなばら
)
をながめやっている姿を見たこともあるのです。
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
英雄一
度
(
たび
)
その志すところに失敗せば、かの行為は、
奸賊
(
かんぞく
)
強盗
(
ごうとう
)
の行為をもって目せらる。我らは衆人環視のうちに捕えられ
縛
(
いまし
)
められ、
暗獄
(
あんごく
)
のうちに
幽閉
(
ゆうへい
)
せられる。
船医の立場
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
▼ もっと見る
もうまもなく
救助
(
きゅうじょ
)
の人たちがトンネルをぬけて、水について来ることをわたしたちは知った。けれどもこうなってから
幽閉
(
ゆうへい
)
の
最後
(
さいご
)
の時間がこのうえなく苦しかった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
越後中将光長
(
えちごちゅうじょうみつなが
)
の
封
(
ほう
)
を没収して
幽閉
(
ゆうへい
)
し、
連累
(
れんるい
)
の
徒
(
と
)
をことごとく処分に付したのだから、当時の官民は
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そうかと云って、彼の生命を
断
(
た
)
つことは、今日あの辺に
巨富
(
きょふ
)
を
擁
(
よう
)
している
大人連
(
たいじんれん
)
の怒りを買うことであって、それは不利益だ。そこで漢青年を、ソッと
幽閉
(
ゆうへい
)
して置くことになったのだ。
西湖の屍人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その後蘇武が
窖
(
あなぐら
)
の中に
幽閉
(
ゆうへい
)
されたとき
旃毛
(
せんもう
)
を雪に和して
喰
(
くら
)
いもって飢えを
凌
(
しの
)
いだ話や、ついに
北海
(
ほっかい
)
(バイカル湖)のほとり人なき所に
徙
(
うつ
)
されて
牡羊
(
おひつじ
)
が乳を出さば帰るを許さんと言われた話は
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
「親を
幽閉
(
ゆうへい
)
して国をうばいました」
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
もはばからず鼻高々と誇りがましきいまのことば……お艶ッ! 貴様、なんだな、先日本所の屋敷に
幽閉
(
ゆうへい
)
されおった際に——
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
直義方の桃井直常や
斯波
(
しば
)
、石堂、上杉らの党は、そのご残兵を集めて、延福寺に
幽閉
(
ゆうへい
)
中の直義の身を奪回しようと計っているし、宮方の新田義宗、
義興
(
よしおき
)
、
脇屋
(
わきや
)
義治などの軍は
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ああ、谷博士は、怪人のために病院から連れだされ、研究所の最地階に
幽閉
(
ゆうへい
)
され、どんなに苦しめられていることでしょうか。博士が責めころされないまえに、
一刻
(
いっこく
)
も早く救いだしてください。
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
関ヶ原で捕えられて先頃からここに
幽閉
(
ゆうへい
)
されている
囚人
(
めしゅうど
)
頼朝であった。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ときどき、源氏閣にはいあがってきて、
幽閉
(
ゆうへい
)
されている咲耶子とは、いつのまにか
仲
(
なか
)
よしになっていたが、今夜も、その
仲
(
なか
)
よしの人のいる三
層
(
そう
)
のうえの
棟木
(
むなぎ
)
へでもきて、
腕枕
(
うでまくら
)
で
寝
(
ね
)
ていたものとみえる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
送別の詩が、
禍
(
わざわい
)
して、象山も国元松代で
幽閉
(
ゆうへい
)
の身となった。
山浦清麿
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“幽閉”の意味
《名詞》
対象となる人間を閉ざされた空間に入れて外に出ないようにすること。
外科的手段により女性生殖器を閉じてしまう中国の刑罰の名称。男性の去勢に相当する。
(出典:Wiktionary)
幽
常用漢字
中学
部首:⼳
9画
閉
常用漢字
小6
部首:⾨
11画
“幽”で始まる語句
幽
幽邃
幽霊
幽冥
幽界
幽靈
幽寂
幽婉
幽鬱
幽谷