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こあきな
ふりがな文庫
“
小商
(
こあきな
)” の例文
「幸吉と言って、こいつは親に似ぬ堅い男だ。浅草で
小商
(
こあきな
)
いをしているのを
手繰
(
たぐ
)
って、二日前に金富町の留吉
兄哥
(
あにい
)
が挙げて来たよ」
銭形平次捕物控:150 槍の折れ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
合わせれば、おれたち二人が里へ出て
小商
(
こあきな
)
いをやる
資本
(
もとで
)
にはなるッてものだ。しめた、こいつア運が向いて来たのかもしれねえぞ
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ま詰らん
小商
(
こあきな
)
いをするよりもこれ、一疋虫を
捕
(
つか
)
めえて六百ずつになれば、子供でも出来る事だから宜かろうと頼まれましたんで
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
なお行くことしばらくにして川の流れは京成電車の線路をよこぎるに際して、橋と松林と
小商
(
こあきな
)
いする人家との配置によって水彩画様の風景をつくっている。
葛飾土産
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
出さば
早速
(
さつそく
)
迎
(
むか
)
ひに來る約束なるに三四年立ども一向に
沙汰
(
さた
)
もなければ
餘儀
(
よぎ
)
なく吉三郎は人の
周旋
(
せわ
)
にて
小商
(
こあきな
)
ひなどして
親子
(
おやこ
)
漸
(
やうや
)
く其日を
送
(
おく
)
り江戸より
迎
(
むか
)
ひの來るを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
わたくしの夫は
小商
(
こあきな
)
いをしている者で、
銭
(
ぜに
)
五十
緡
(
びん
)
を元手にして鴨や鵞鳥を買い込み、それを舟に積んで売りあるいて、帰って来るとその元手だけをわたくしに渡して
中国怪奇小説集:13 輟耕録(明)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
老父は
小商
(
こあきな
)
いをして小遣いを儲けていた。継母は自分の手しおにかけた耕吉の従妹の十四になるのなど相手に、鬼のように真黒くなって、
林檎
(
りんご
)
や
葡萄
(
ぶどう
)
の畠を世話していた。
贋物
(新字新仮名)
/
葛西善蔵
(著)
百蔵も江戸へ出て
小商
(
こあきな
)
いでもして堅気になると言い、七兵衛もそれを賛成したのに、まだこの辺に
滞
(
とどこお
)
っていて、ついにこんなだいそれたことをやり出すようになったのか
大菩薩峠:10 市中騒動の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
小商
(
こあきな
)
ひ露のいく野の旅なれや
湖柳
(
こりゅう
)
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
「幸吉と言つて、こいつは親に似ぬ堅い男だ。淺草で
小商
(
こあきな
)
ひをしてゐるのを
手繰
(
たぐ
)
つて、二日前に金富町の留吉
兄哥
(
あにい
)
が擧げて來たよ」
銭形平次捕物控:150 槍の折れ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
凌
(
しの
)
ぎつゝ親子が涙の
乾
(
かわ
)
く間もなく
僅
(
わづ
)
かの
本資
(
もとで
)
に
水菓子
(
みづぐわし
)
や一本菓子など
并
(
なら
)
べ
置
(
おき
)
小商
(
こあきな
)
ひの其の
隙
(
ひま
)
にはそゝぎ
洗濯
(
せんたく
)
賃仕事
(
ちんしごと
)
氷
(
こほ
)
る
油
(
あぶら
)
の
燈
(
あか
)
りを
掻立
(
かきたて
)
つゝ
漸々
(
やう/\
)
にして取續き女心の一ト
筋
(
すぢ
)
に
神佛
(
かみほとけ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
一方には百姓の片手間に
小商
(
こあきな
)
いをしているような小さい店が二、三軒つづいていた。それに囲まれた空地は五六百坪の草原に過ぎないで、芒のあいだに野菊などが白く咲いていた。
半七捕物帳:58 菊人形の昔
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
貸方
(
かしかた
)
から
喧
(
やか
)
ましく云われ、抵当物は取られ、お
母
(
ふくろ
)
と
両人
(
ふたり
)
で
手振編笠
(
てぶりあみがさ
)
で仕方がねえから、
千住
(
せんじ
)
へまいって
小商
(
こあきな
)
いを始めましたが、お母が
長々
(
なが/\
)
の眼病で、とうとう眼がつぶれ、
生計
(
くらし
)
に困り
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
平次は
悄然
(
せうぜん
)
として歸つて來ました。まことに散々です。この上は百兩の金をつくつてお時に返し、改めて十手捕繩を返上して、
小商
(
こあきな
)
ひでも始める外はなかつたのです。
銭形平次捕物控:183 盗まれた十手
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
いっそ
小商
(
こあきな
)
いでも始めてはどうだと申しまして、唯今の店も買ってくれました。
平造とお鶴
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
思ひし深切に久八も大に
喜悦
(
よろこび
)
何商
(
なにあきな
)
ひを初めたら
宜
(
よろ
)
しからうと工夫を
爲
(
なせ
)
ども元より大家の支配人の果なれば
小商
(
こあきな
)
ひの道を知ず
右左
(
とかく
)
損毛
(
そんもう
)
多く夫
而已
(
のみ
)
ならず久八は生れ付ての
慈悲
(
じひ
)
心深く
貧
(
まづ
)
しき者を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
稻葉屋の先々代の弟に生れた惣吉は、小網町で
小商
(
こあきな
)
ひをして居るんだ、
癪
(
しやく
)
にもさはるだらうぢやないか、俺は歸りに小網町に寄つて見て、少しでも怪しいことがあれば
銭形平次捕物控:264 八五郎の恋人
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「世間體だけですよ。あの女がまともな
小商
(
こあきな
)
ひで、世渡りが出來るものてすか」
銭形平次捕物控:183 盗まれた十手
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
小商
(
こあきな
)
ひの店のあたりを當てもなくグルグルと廻りました。
銭形平次捕物控:080 捕物仁義
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
小商
(
こあきな
)
いの店のあたりを当てもなくグルグルと廻りました。
銭形平次捕物控:080 捕物仁義
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
商
常用漢字
小3
部首:⼝
11画
“小商”で始まる語句
小商人
小商売
小商法
小商賈