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しょうへい
ふりがな文庫
“
哨兵
(
しょうへい
)” の例文
北満
(
ほくまん
)
の厳寒の野に立つ
哨兵
(
しょうへい
)
と全く同じ服装をして
細
(
こまか
)
い物理の実験をしようというのだからなかなか思うように仕事は
捗
(
はか
)
どらない。
雪雑記
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
近くの小橋だの河原に具足をつけた明智方の
哨兵
(
しょうへい
)
が立っていたが、それも本能寺にある信長の警備の兵と考えて不審に思う者もないらしい。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
星黒き夜、
壁上
(
へきじょう
)
を歩む
哨兵
(
しょうへい
)
の
隙
(
すき
)
を見て、
逃
(
のが
)
れ出ずる囚人の、
逆
(
さか
)
しまに落す
松明
(
たいまつ
)
の影より闇に消ゆるときも塔上の鐘を鳴らす。
倫敦塔
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ベンチの上にただ一人の散歩者が、新聞を広げたまま居眠っていた。官邸の鉄門のところには、
無駄
(
むだ
)
な
哨兵
(
しょうへい
)
らが眠っていた。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
ふたりの
哨兵
(
しょうへい
)
も退いて、ほとんどガヴローシュと同時に戻ってきた。それは街路の先端の哨兵とプティート・トリュアンドリーの見張り兵とであった。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
▼ もっと見る
ボルシェヴィキに反対する白系露人が工部局のロシア義勇兵に続々加盟して、ガーデン・ブリッジ、
四川路
(
しせんろ
)
橋、蘇州橋等の橋上に
哨兵
(
しょうへい
)
小屋を急造して警戒を始めた。
地図に出てくる男女
(新字新仮名)
/
吉行エイスケ
(著)
哨兵
(
しょうへい
)
がよく見ると、それは向田大尉殿でありました。哨兵はむろん大尉殿の顔を識っています。
火薬庫
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
たとえて言わば
奥州街道
(
おうしゅうかいどう
)
から来るか東海道から来るか信越線から来るかもしれない敵の襲来に備えるために、ただ中央線の沿線だけに
哨兵
(
しょうへい
)
を置いてあるようなものである。
天災と国防
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
哨兵
(
しょうへい
)
つきの釣とは、一生に再び見ること能はざるべし。
東京市騒擾中の釣
(新字旧仮名)
/
石井研堂
(著)
すでに、
蔵番
(
くらばん
)
の
哨兵
(
しょうへい
)
一隊は、そこらじゅうに叩きつけられてしまい、三番
蔵
(
ぐら
)
の鉄の扉は、滅茶苦茶に破壊されてしまっている。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
反徒の方がモンデトゥール街に出しておいた
哨兵
(
しょうへい
)
は、ひとりの国民兵のために警報を発することをしなかった。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
丁度北満の厳寒の野に立つ
哨兵
(
しょうへい
)
とまったく同じような服装をして、こまかい物理の実験をしようというのであるから、仕事はなかなか思うようには
捗
(
はか
)
どらない。
雪
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
「狐が向田大尉どのに化けたのを、
哨兵
(
しょうへい
)
に殺されたのさ。」
火薬庫
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
峡谷
(
きょうこく
)
で、蜀の
哨兵
(
しょうへい
)
に出会った。その逃げるを追って、なお進むと、やや有力な蜀勢が寄せ返してきた。一進一退。数日は
小競
(
こぜ
)
り合いに過ぎた。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
襟飾
(
えりかざ
)
りをつけていない金髪の青年が、各防寨の間を駆け回って命令を伝えていた。剣を抜き青い警官帽をかぶったもひとりの男は、方々に
哨兵
(
しょうへい
)
を出していた。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
遠く
哨兵
(
しょうへい
)
を立たせておけば、まず敵の急襲にあわてる
惧
(
おそ
)
れはない。真夏なので、夜の具、食糧なども、何とか間に合う。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
アンジョーラは
防寨
(
ぼうさい
)
の外に三人の
哨兵
(
しょうへい
)
を出し、ひとりをシャンヴルリー街に、ひとりをプレーシュール街に、ひとりをプティート・トリュアンドリー街の角に置いた。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
「敵ではありません。草野ノ庄を守っている
哨兵
(
しょうへい
)
です。大吉寺から出ている見張りの衆ですから撃ってはいけません」
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
前夜のように
哨兵
(
しょうへい
)
らが退いてきた、しかし今度は哨兵の全部だった。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
青鷺
(
あおさぎ
)
の三蔵は、ようやくここで人数に追いついた。背後の目として見張っていた
哨兵
(
しょうへい
)
は、三蔵を槍囲みにしたまま、池田勝入の
床几
(
しょうぎ
)
の前へつれて来た。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
がさっと、何か暗闇のなかで、
鼬
(
いたち
)
の駈けるような物音がしても、
哨兵
(
しょうへい
)
はすぐ、眼をひからせた。本能的に胃が胃液を
滲出
(
しんしゅつ
)
するため、その後では、きっと
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
城外の
哨兵
(
しょうへい
)
は、頻りと敵軍の近づくのを告げている。この城もまた秀吉の破竹な軍勢を防ぐに足る
堅塁
(
けんるい
)
ではない。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
哨兵
(
しょうへい
)
たちが雑談していた。雲もない
一碧
(
いっぺき
)
の空に、かさなり合っている山々の
秋色
(
しゅうしょく
)
、その裾に見える湖の明るさ、ふとすると、
禽
(
とり
)
の
音
(
ね
)
に、
欠伸
(
あくび
)
を誘われそうだった。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
賊の
哨兵
(
しょうへい
)
は、見つけるとたちまち、大勢して彼を包囲し、奥にいる馬元義と李朱氾へすぐ知らせた。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それに応じて、ガサゴソと灌木を踏む音をさせ、
哨兵
(
しょうへい
)
たちは山鼻に影をかさねていた。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
三等出仕の
烏丸
(
からすまる
)
一郎とふたりで、昨日から敵のなかへ深く這入って行ったが、烏丸が薩軍の
哨兵
(
しょうへい
)
に発見されて追われたため、彼はひとりとなって
辛
(
から
)
くも復命に帰って来たのであった。
日本名婦伝:谷干城夫人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
まだ兵火の
余燼
(
よじん
)
が立ち昇っている
淀堤
(
よどづつみ
)
の上へその影をあらわすと、当然、官軍の
哨兵
(
しょうへい
)
が彼の前に立ったが、そのたびに、槍の血を新しくしては
不死身
(
ふじみ
)
のように駈けつづけているのである。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その八千の兵を、三木城の四方に配して、各所に大隊司令部を置き、
半恒久的
(
はんこうきゅうてき
)
な支営をもうけて、支営と支営とのあいだには、
柵
(
さく
)
を
結
(
ゆ
)
い、
哨兵
(
しょうへい
)
を
屯
(
たむろ
)
させ、城中と外部との通路を遮断した。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
柵へ近づくや、立ちどころに
哨兵
(
しょうへい
)
を斬り捨て、わっと一斉に、陣中へ入った。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一封を彼にさずけ、
踵
(
きびす
)
をめぐらして来るところへ、柵の
哨兵
(
しょうへい
)
がつたえて来た。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
果たして耳ざとい
哨兵
(
しょうへい
)
の一群が、突如、木蔭を排して踊り出で
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と敵の
哨兵
(
しょうへい
)
であろう、疎林の端まで来ると
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
哨兵
(
しょうへい
)
まで眠りこけています」
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
国境で
哨兵
(
しょうへい
)
は
狼火
(
のろし
)
をあげた。
三国志:04 草莽の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
哨
漢検準1級
部首:⼝
10画
兵
常用漢字
小4
部首:⼋
7画
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