卷莨まきたばこ)” の例文
新字:巻莨
で、たもとから卷莨まきたばこつて、燐寸マツチつた。くちさき𤏋ぱつえた勢付いきほひづいて、わざけむりふかつて、石炭せきたんくさいのをさらつて吹出ふきだす。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しか時計とけい奈何どうしたらう、れからポツケツトにれていた手帳てちやうも、卷莨まきたばこも、や、ニキタはもう着物きもの悉皆のこらずつてつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
そして卷莨まきたばこをくはへさせたり、新聞を持たせたりした。あの停車は四十分あまりもあつたらう。
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
失禮しつれい唯今たゞいま。」とかべなかに、さわやかわかこゑして、くゞもんがキイとくと、てふのやうに飜然ひらりて、ポンと卷莨まきたばこはひおとす。
画の裡 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わたしは、安直あんちよく卷莨まきたばこかしながら、夜番よばん相番あひばんと、おなじ彌次やじたちにはなしをした。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わたし卷莨まきたばこけながら
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)