-
トップ
>
-
千萬
>
-
せんばん
言ひつくすべくもあらず、
秋草の
種々數ふべくもあらじかし。
北八が
此作の
如きは、
園内に
散ばつたる
石碑短册の
句と
一般、
難澁千萬に
存ずるなり。
アヽ
左様かい、
汁粉を
喰に
来たのか、
夫は
何うも
千萬辱ない
事だ、サ
遠慮せずに
是から
上れ、
履物は
傍の
方へ
片附て置け。「へい。「サ
此方へ
上れ。「
御免下さいまして。 ...
斯ういふ
風で一
時間たち二
時間經つた。
氣の
毒千萬なのは
親父さんで、
退屈で/\
堪らない。しかしこれも
我兒ゆゑと
感念したか
如何だか
知んが辛棒して
其まゝ
坐つて
居た。
決して御心遣ひなく何時
迄も
緩々と御
逗留成れまし然ながら斯樣申せば何とも
失禮千萬なれども
永々の御
逗留と云
殊には
御良人の御病氣にて
御物入も
莫大ならん
縱令餘計の
御貯はへ有とも斯して在れなば
追々殘り少なになり
旅先は別て
心細くも思ふものなり金銀は