くはゝ)” の例文
團十郎だんじふらう澁味しぶみくはゝつたと、下町したまちをんなだちが評判ひやうばんした、御病氣ごびやうき面痩おもやせては、あだにさへもえなすつた先生せんせいかたへ、……あゝかじりついた。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
十六ページでしたか、定価ていかが三せん、小説の挿絵さしゑを二めん入れました、これよりさき四六ばん時代じだいいま一人ひとり画家ぐわかくはゝりました、横浜よこはま商館番頭しやうくわんばんとうゆめのやうつゝとふ名、実名じつめいわすれましたが
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
偖又嘉川主税之助の用人安間平左衞門と共に惡事あくじくはゝりし立花左仲は主人主税之助并に同役平左衞門共に評定所ひやうぢやうしよへ呼出されしかば我身の事を倩々つら/\考ふるに我今此屋敷を出て何方へ仕官を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
卯平うへい村落むらかへつてから往年むかし伴侶なかまあひだふたゝくはゝつて念佛衆ねんぶつしゆうの一にんになつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
第三期に小説の筆をつた者は、美妙斎びめうさい思案外史しあんぐわいし丸岡九華まるをかきうくわ漣山人さゞなみさんじんわたし五人ごにんであつたが、右の大改良後だいかいりやうご眉山人びさんじん新手あらてくはゝつた、其迄それまで川上かはかみ折〻をり/\俳文はいぶんなどを寄稿きかうするばかりで
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)