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凶
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きょう
ふりがな文庫
“
凶
(
きょう
)” の例文
しかし、上使から高時の台命をきいてみると、やはり
凶
(
きょう
)
は凶であったが、自分の上に降りかかって来た凶ではなかった。
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それは
犬死
(
いぬじに
)
にきまっていますが見す見す部下が弱ってゆくのを眺めていることは、どんなにか苦しいことでしょう。戦いの運はもう
凶
(
きょう
)
のうちの
大凶
(
だいきょう
)
です。
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
凶
(
きょう
)
の札をめくったも同然で、たちまちそこに何人かの血を見、
波瀾万丈
(
はらんばんじょう
)
、恐しい渦を巻きおこさずにはおかない。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
ヂュリ
息
(
いき
)
が
切
(
き
)
れて
言
(
い
)
はれぬと
言
(
い
)
やる
程
(
ほど
)
なら、
息
(
いき
)
は
切
(
き
)
れてゐぬ
筈
(
はず
)
ぢゃ。
何
(
なん
)
のかのと
言譯
(
いひわけ
)
してゐやるのが
肝腎
(
かんじん
)
の
一言
(
ひとこと
)
より
長
(
なが
)
いわいの。これ、
吉
(
きつ
)
か、
凶
(
きょう
)
か?
速
(
はや
)
う
言
(
い
)
や。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
去年
(
きょねん
)
の
梅見時分
(
うめみじぶん
)
から
伊勢新
(
いせしん
)
の
隠居
(
いんきょ
)
の
骨折
(
ほねお
)
りで、
出
(
だ
)
させてもらった
笠森稲荷
(
かさもりいなり
)
の
水茶屋
(
みずぢゃや
)
が
忽
(
たちま
)
ち
江戸中
(
えどじゅう
)
の
評判
(
ひょうばん
)
となっては、
凶
(
きょう
)
が
大吉
(
だいきち
)
に
返
(
かえ
)
った
有難
(
ありがた
)
さを、
涙
(
なみだ
)
と
共
(
とも
)
に
喜
(
よろこ
)
ぶより
外
(
ほか
)
になく
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
▼ もっと見る
お豊は
大吉
(
だいきち
)
という文字を見て安心はしたものの、大吉はかえって
凶
(
きょう
)
に返りやすい事を思い出して、またもや自分からさまざまな恐怖を
造出
(
つくりだ
)
しつつ、非常に疲れて
家
(
うち
)
へ帰った。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
沸
(
に
)
えかえる満身の血が、眸からも、耳の穴からも、流れ出るかと思った。きっと、上野介の背へ向けた内匠頭の眉に、深く、針のような線が
凶
(
きょう
)
を描いた。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一
朝
(
ちょう
)
乾雲と坤竜が所を
異
(
こと
)
にすると、
凶
(
きょう
)
の札をめくったも同然で、たちまちそこに何人かの血を見、波瀾万丈、恐ろしい渦を巻き起こさずにはおかないというのだ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
それさへ
言
(
い
)
うてたもったら、
詳細事
(
くはしいこと
)
は
後
(
あと
)
でもよい。
速
(
はや
)
う
安心
(
あんしん
)
さしてたも、
吉
(
きつ
)
か、
凶
(
きょう
)
か?
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
神鬮
(
みくじ
)
は、
凶
(
きょう
)
と出た。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“凶”の意味
《名詞》
(キョウ)災難。凶事。
(キョウ)おみくじなどで悪い託宣。
(出典:Wiktionary)
凶
常用漢字
中学
部首:⼐
4画
“凶”を含む語句
吉凶
凶兆
豊凶
凶事
凶作
凶報
凶器
凶相
凶歉
凶神
凶徴
大凶
凶暴
凶悪
凶変
大凶事
大凶時
凶状
凶賊
吉凶禍福
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