“凶変”の読み方と例文
旧字:凶變
読み方割合
きょうへん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、あの大地震のような凶変きょうへんが起って、一切の社会的束縛が地上から姿を隠した時、どうしてそれと共に私の道徳感情も亀裂きれつを生じなかったと申せましょう。
疑惑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「いや、何……」と一八郎は鳩の行方ゆくえを気にしながら「実は先生、万吉の身に凶変きょうへんが起りましてな」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そう云えば、細川家には、この凶変きょうへんの起る前兆が、のちになって考えれば、幾つもあった。——第一に、その年三月中旬、品川伊佐羅子いさらご上屋敷かみやしきが、火事で焼けた。
忠義 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)