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乃
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いま
「
勝れた智慧をもっている
菩薩は、
乃し生死をつくすに至るまで、
恆に衆生の
利益をなして、しかも涅槃に
趣かず」
容姿端麗、
遠く
藤原氏時代の
木彫だと
聞くが、
細い
指の
尖まで
聊も
缺け
損じた
處がない、すらりとした
立像の、
其の
法衣の
色が、
乃し
瞳に
映つた
其の
萌黄なのである。
鄰家に
道術の
士あり。
童顏白髮にして
年久しく
住む。
或時談此の
事に
及べば、
道士笑うて
曰く、それ
馬は、
日に
行くこと
百里にして
猶羸るゝを
性とす。
況や
乃、
夜行くこと
千里に
餘る。