いま)” の例文
すぐれた智慧をもっている菩薩ひとは、いまし生死をつくすに至るまで、つねに衆生の利益りやくをなして、しかも涅槃におもむかず」
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
容姿端麗ようしたんれいとほ藤原氏時代ふぢはらしじだい木彫きぼりだとくが、ほそゆびさきまでいさゝかそんじたところがない、すらりとした立像りつざうの、法衣ほふえいろが、いまひとみうつつた萌黄もえぎなのである。
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
鄰家りんか道術だうじゆつあり。童顏どうがん白髮はくはつにしてとしひさしくむ。或時あるときだんことおよべば、道士だうしわらうていはく、それうまは、くこと百里ひやくりにしてなほつかるゝをせいとす。いはんいまよるくこと千里せんりあまる。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)