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中央
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なかほど
ふりがな文庫
“
中央
(
なかほど
)” の例文
丁度私の田舍は高い山の
端
(
はづれ
)
で、一段づゝ石垣を築いて、その上に村落を造つたやうな位置にあります。私の家はその
中央
(
なかほど
)
にありました。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
馬は良し
乗人
(
のりて
)
は上手でぽん/\
乗切
(
のっき
)
って
頓
(
やが
)
て小原山の
中央
(
なかほど
)
へ参りますと、
湯殿山
(
ゆどのさん
)
と
深彫
(
ふかぼり
)
のした供養塔が有ります、
大先達
(
だいせんだつ
)
喜樂院
(
きらくいん
)
の建てました物で
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
町の
中央
(
なかほど
)
の、
四隣
(
あたり
)
不相応に
厳
(
いかめ
)
しく土塀を
繞
(
めぐら
)
した
酒造屋
(
さかや
)
と
対合
(
むかひあ
)
つて、大きい茅葺の
家
(
うち
)
に村役場の表札が出てゐる。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
微暗
(
うすぐら
)
い土蔵の中には
中央
(
なかほど
)
に古い
長櫃
(
ながもち
)
を置いて、その
周囲
(
まわり
)
に
注連縄
(
しめなわ
)
を張り、前に白木の台を
据
(
す
)
えて、それには
榊
(
さかき
)
をたて、その一方には
三宝
(
さんぽう
)
を載っけてあった。
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
この壇階子の
中央
(
なかほど
)
より道は
両
(
ふた
)
つに
岐
(
わか
)
れたり。右に行けば北の台なるかの座敷牢に出づべきを、下枝は左の
方
(
かた
)
に行きぬ。見も知らざる廊下細くしていと長し。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
上海
(
シャンハイ
)
、英租界の大道路、
南京路
(
ナンキンルー
)
の
中央
(
なかほど
)
のイングランド
旅館
(
ホテル
)
の一室で、ラシイヌ探偵と彼の友の「描かざる画家」のダンチョンと
葉巻
(
シガー
)
を吹かしながら話している。
沙漠の古都
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
町の恰度
中央
(
なかほど
)
の大きい
造酒家
(
さかや
)
の前には、往来に盛んに
篝火
(
かがり
)
を焚いて、其
周囲
(
めぐり
)
、
街道
(
みち
)
なりに楕円形な輪を作つて、踊が初まつてゐる。輪の
内外
(
うちそと
)
には沢山の見物。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
その時、谷の
中央
(
なかほど
)
で
轟然
(
ごうぜん
)
たる響きが
轟
(
とどろ
)
いた。二道の火気が空に向かって矢のように
速
(
すばや
)
く飛んで行った。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
ちょうど仲店の
街路
(
とおり
)
の
中央
(
なかほど
)
になったところで、右側の横町から折れて来て眼の前に来た女の子があった。それはかの
小女
(
こむすめ
)
であった。
青光
(
あおびかり
)
のするような
友禅
(
ゆうぜん
)
模様の
羽織
(
はおり
)
の模様がはっきり見えた。
水魔
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
その
中央
(
なかほど
)
に、
紙帳
(
しちょう
)
が釣ってあり、
燈火
(
ともしび
)
が、紙帳の中に引き込まれてあるかして、紙帳は、内側から
橙黄色
(
だいだいいろ
)
に明るんで見え、
一個
(
ひとつ
)
の人影が、その
面
(
おもて
)
に、
朦朧
(
もうろう
)
と映っていた。
血曼陀羅紙帳武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その草原の
中央
(
なかほど
)
の枝の
禿
(
ち
)
びた榎の古木のしたに、お諏訪様と呼ばれている蟇の蹲まったような小さな祠があったが、それは
枌葺
(
そぎふき
)
の屋根も朽ちて、木連格子の木目も瓦かなんぞのように黒ずんでいた。
放生津物語
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
その左側の枝の
中央
(
なかほど
)
に一
疋
(
ぴき
)
の蛇が巻きついていた。
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
央
常用漢字
小3
部首:⼤
5画
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