“対合”のいろいろな読み方と例文
旧字:對合
読み方割合
むかひあ66.7%
むかいあ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
静子の前の「ただ有明」の札に、対合むかひあつた昌作の手と静子の手と、殆んど同時に落ちた。此方こつちが先だ、いや、此方が早いと、他の者まで面白づくで騒ぐ。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
町の中央なかほどの、四隣あたり不相応にいかめしく土塀をめぐらした酒造屋さかや対合むかひあつて、大きい茅葺のうちに村役場の表札が出てゐる。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
対合むかいあった居附いつきの店の電燈瓦斯がす晃々こうこうとした中に、小僧のかげや、帳場の主人、火鉢の前の女房かみさんなどが、絵草子の裏、硝子がらすの中、中でも鮮麗あざやかなのは、軒に飾った紅入友染べにいりゆうぜんの影に、くっきりとあらわれる。
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)