“むかひあ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
向合44.4%
対合22.2%
対向22.2%
對合11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いつも夜店の賑ふ八丁堀北島町の路地には片側に講釈の定席ぢやうせき、片側には娘義太夫の定席が向合むかひあつてゐるので、堂摺連だうするれんの手拍子は毎夜張扇はりあふぎひゞき打交うちまじはる。
路地 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
町の中央なかほどの、四隣あたり不相応にいかめしく土塀をめぐらした酒造屋さかや対合むかひあつて、大きい茅葺のうちに村役場の表札が出てゐる。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ひとひと黄金こがね白銀しろがねいとつて、つたふるがごとくにかんずる……おもふに魔神まじん対向むかひあつて、さいげるひゞきであらう……なんにつけても、飛騨谷ひだだに第一だいいちかく場所ばしよちかづきがた魔所ましよである
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
靜子の前の「たゞ有明」の札に、對合むかひあつた昌作の手と靜子の手と、殆んど同時に落ちた。此方が先だ、否、此方が早いと、他の者まで面白づくで騷ぐ。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)