“さしむかい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
差向55.6%
相対22.2%
対向16.7%
対座5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
新吉と差向さしむかいで晩飯をべ、日がかげるとにわかに涼しくなる頃の縁側で、虫の声の外には何の物音もしない広い庭から、崖の下の町に灯のともる景色を見ていると
果樹 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
買ってから三日も経ったかと思われる新しいテーブル掛けのかかった食卓に夫と相対さしむかいで座わる。
頸飾り (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
「は、」と、いらえをし、大人しやかな小間使は、今座に直った勇美子と対向さしむかいに、紅革べにかわ蒲団ふとんを直して
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
俺も日本橋に竜宮が在る、と思うたですが。そのはずですだね。鯨に乗って泳ぎ込む程の不思議でのうて、熊がお孝と対座さしむかいに、稲葉家の長火鉢の前に胡坐あぐら組めますまい。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)