“対座”のいろいろな読み方と例文
旧字:對座
読み方割合
たいざ85.7%
さしむかい14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その画室がしつなかほどに、煙草盆たばこぼんをはさんで、春信はるのぶとおせんとが対座たいざしていた。おせんのうぶこころは、春信はるのぶ言葉ことばにためらいをせているのであろう。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
糟谷は役所着やくしょぎのままで東京へいくつもりであるから、洋服ようふくをぬごうともせず、子どもをいたまま老人と対座たいざした。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
俺も日本橋に竜宮が在る、と思うたですが。そのはずですだね。鯨に乗って泳ぎ込む程の不思議でのうて、熊がお孝と対座さしむかいに、稲葉家の長火鉢の前に胡坐あぐら組めますまい。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)