“張扇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はりおうぎ91.7%
はりあふぎ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「面白い、荒木の三十六番斬りなんというのは、よく張扇（はりおうぎ）で聞くが、いつも壮快じゃ、荒木の前に荒木なく、荒木の後に荒木なしと言ってな」
大菩薩峠：04 三輪の神杉の巻 (新字新仮名) ／ 中里介山(著)
すでに寛永御前試合の毛利玄達の手裏剣といったものが、いと面白く講釈師の張扇（はりおうぎ）の先から生まれて出たわけである。
随筆銭形平次：14 捕物帖談義 (新字新仮名) ／ 野村胡堂(著)
いつも夜店の賑ふ八丁堀北島町の路地には片側に講釈の定席（ぢやうせき）、片側には娘義太夫の定席が向合（むかひあ）つてゐるので、堂摺連（だうするれん）の手拍子は毎夜張扇（はりあふぎ）の響（ひゞき）に打交（うちまじは）る。
路地 (新字旧仮名) ／ 永井荷風(著)