“もんがく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
文覚92.9%
文覺7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
後の高尾の文覚もんがくだの、黄蘗おうばく鉄眼てつげんだのは、仕事師であるが、寂心は寂心であった。これでも別に悪いことは無い。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
謀叛僧文覚もんがく荒行あらぎょうをやった那智なち大瀑おおだき永久えいきゅうみなぎり落つ処、雄才ゆうさい覇気はきまかり違えば宗家そうかの天下をひともぎにしかねまじい南竜公なんりゅうこう紀州きしゅう頼宣よりのぶが虫を抑えて居た処
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
すると船頭共せんどうどもが、「恁麽こんな惡僧あくそうつてるから龍神りうじんたゝるのにちがひない、はやうみなか投込なげこんで、此方人等こちとらたすからう。」とつてたかつて文覺もんがく手籠てごめにしようとする。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
むかし文覺もんがく荒法師あらほふしは、佐渡さどながされる船路みちで、暴風雨あれつたが、船頭水夫共せんどうかこどもいろへてさわぐにも頓着とんぢやくなく、だいなりにそべつて、らいごと高鼾たかいびきぢや。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
其時そのとき荒坊主あらばうず岸破がば起上おきあがり、へさき突立つゝたツて、はつたとけ、「いかに龍神りうじん不禮ぶれいをすな、このふねには文覺もんがく法華ほつけ行者ぎやうじやつてるぞ!」と大音だいおんしかけたとふ。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)