“もぢ/\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
逡巡66.7%
忸怩33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しなやうやあきなひおぼえたといつてたのはまだなつころからである。はじめはきまりがわるくて他人たにんしきゐまたぐのを逡巡もぢ/\してた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
慶作は出直さうと思つて、逡巡もぢ/\してゐると、寝鎮まつた筈の家の中から、ぱた/\物をはたく音がして折々何か掛声でもするらしい容子ようすがある。
ある時若い画家ゑかきが女史を訪れて来て、肖像画をかせて呉れと頼んだ。「阿母おつかさん」はぷくぷくした自分のしたぱらあたりを眺めて、逡巡もぢ/\してゐると、若い画家ゑかきはにこ/\しながら一寸愛相あいさうをいつた。
さうすると勘次かんじかついだ唐鍬たうぐはをどさりといたり、しきゐたり這入はひつたり、たゞ忸怩もぢ/\としてては、くちせないあるものつゝむやうなおそろしい權幕けんまくでおつぎを
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「よき、つてろ、そら」と財布さいふから面倒めんだうに五りん銅貨どうくわひろしてなげてやる。與吉よきちかげては忸怩もぢ/\して容易よういらないでしかさうむしろうへ銅貨どうくわる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)