“あとずさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
後退96.6%
後去1.7%
逡巡1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
風があっちへ行くな行くなと思いながらそろそろと小十郎は後退あとずさりした。くろもじの木のにおいが月のあかりといっしょにすうっとさした。
なめとこ山の熊 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
いやがってヒンヒンと鳴いては後去あとずさりする豚を無理矢理に枠の中に引っ張り込んで繋ぐ……、尚も悲鳴を上げて泣き続けているのに、大きな薪割様まきわりようの刃物で、ガンと額に一撃をわせる……
首を失った蜻蛉 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
と泣声も絶え/″\になりましたが、遠くに立って居ります者も、相手が侍で屋敷の前でございますから、逡巡あとずさりをして唯騒いでいるのみでございます。
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)