“あとしざ”の漢字の書き方と例文
語句割合
後退100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女はその男をながめ、人形をながめ、それからそろそろと後退あとしざりをして、テーブルの下の壁のすみに深く隠れてしまった。
平生ふだんから無口なのがイヨイヨ意気地が無くなって盃を逃げ逃げ後退あとしざりをして行くうちに、部屋の隅の押入の半分いたふすまの前に横倒しになって
斜坑 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ジリ、ジリ、ジリと後退あとしざり、またもやグルリと身を翻えすと、窮鼠かえって猫を噛む。破れかぶれに旅人眼掛け、富士甚内は躍り掛かって行った。
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)