“はばたき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
羽搏54.5%
羽撃13.6%
4.5%
皷翼4.5%
羽叩4.5%
羽挙4.5%
羽摶4.5%
羽翥4.5%
鼓翼4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お品の口をふさぐと、扱帶しごきを解いてキリキリと縛り上げました。柄に似ぬ非凡の力で、お品などは羽搏はばたきもさせることではありません。
そいつが羽撃はばたきをして、ぐるりぐるりと障子に打附ぶッつかってい廻る様子、その動くに従うて、部屋の中の燈火ともしびが、あかるくなり暗くなるのも、思いなし心持のせいでありましょうか。
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
神のを空に鳴く金鶏きんけいの、つばさ五百里なるを一時にはばたきして、みなぎる雲を下界にひらく大虚の真中まんなかに、ほがらかに浮き出す万古ばんこの雪は、末広になだれて、八州のを圧する勢を、左右に展開しつつ、蒼茫そうぼううち
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
つ鳥の皷翼はばたきに似たり。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
何でも襖障子ふすましやうじ一面に葦とかりとをき、所々にかり羽叩はばたきして水を飛揚とびあがつてゐるのをあしらつた上、天井にはかりの飛ぶのを下から見上げた姿に、かりの腹と翼の裏をいてつたといふので名高かつた。
……だが、正三はやはり頭上にかぶさる見えないものの羽挙はばたきを、すぐ身近にきくようなおもいがするのであった。
壊滅の序曲 (新字新仮名) / 原民喜(著)
御互おたがい身躯からだがすれすれに動く。キキーとするどい羽摶はばたきをして一羽の雉子きじやぶの中から飛び出す。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
雲霧自然おのづと消え行けば、岩角の苔、樹の姿、ありしに変らでまなこに遮るものもなく、たゞ冬の日の暮れやすく彼方の峯にはやりて、梟の羽翥はばたきし初め、空やゝ暗くなりしばかりなり。
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
いきほひたけ鼓翼はばたき一搏ひとうちくだき裂くべきか
白鳥 (旧字旧仮名) / ステファヌ・マラルメ(著)