“羽撃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はばた50.0%
はばたき37.5%
はうち12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と博士の言葉に返事をしながら、今眼の前に見る蝙蝠の影に、二人が少年少女だつた遠い昔の蝙蝠の羽撃はばたきが心の中で調子を合せてゐるやうで、懐しい悲しい気持ちがした。
蝙蝠 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
……だが、正三はやはり頭上に被さる見えないものの羽撃はばたきを、すぐ身近かにきくやうなおもひがするのであつた。
壊滅の序曲 (新字旧仮名) / 原民喜(著)
ぴきの白い蝶だ、最早もう四辺あたりは薄暗いので、よくも解らぬけれど、足下あしもとあたりを、ただばたばたと羽撃はうちをしながら格別かくべつ飛びそうにもしない、白い蝶! 自分は幼い時分の寐物語ねまのかたりに聞いた
白い蝶 (新字新仮名) / 岡田三郎助(著)