トップ
>
羽撃
>
はばた
ふりがな文庫
“
羽撃
(
はばた
)” の例文
と博士の言葉に返事をしながら、今眼の前に見る蝙蝠の影に、二人が少年少女だつた遠い昔の蝙蝠の
羽撃
(
はばた
)
きが心の中で調子を合せてゐるやうで、懐しい悲しい気持ちがした。
蝙蝠
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
唯、
縹緲
(
ひようびよう
)
たる理想の白鷺は羽風
徐
(
おもむろ
)
に
羽撃
(
はばた
)
きて、久方の天に飛び、影は落ちて、
骨蓬
(
かうほね
)
の白く清らにも漂ふ水の面に映りぬ。これを捉へむとしてえせず、この世のものならざればなりと。
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
そうして彼は若しも鳥ならば何よりも先きに
羽撃
(
はばた
)
きするように驚いた。
あめんちあ
(新字新仮名)
/
富ノ沢麟太郎
(著)
この時、落葉ともつかず、
煤
(
すす
)
の
塊
(
かたまり
)
ともつかない影が、子供たちの眼に近い
艶沢
(
つや
)
のある宵闇の空間に
羽撃
(
はばた
)
き始めた。その飛び方は、気まぐれのやうでもあり、
舵
(
かじ
)
がなくて飛びあへぬもののやうでもある。
蝙蝠
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
この時、落葉ともつかず、
煤
(
すす
)
の塊ともつかない影が、子供たちの眼に近い
艶沢
(
つや
)
のある宵闇の空間に
羽撃
(
はばた
)
き始めた。その飛び方は、気まぐれのようでもあり、
舵
(
かじ
)
がなくて飛びあえぬもののようでもある。
蝙蝠
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
羽
常用漢字
小2
部首:⽻
6画
撃
常用漢字
中学
部首:⼿
15画
“羽”で始まる語句
羽
羽織
羽搏
羽二重
羽目
羽根
羽音
羽子
羽衣
羽毛