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羽搏
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はばたき
ふりがな文庫
“
羽搏
(
はばたき
)” の例文
何でも
夜半
(
よなか
)
のことだと聞きましたが、裏の
鶏舎
(
とや
)
で
羽搏
(
はばたき
)
の音が烈しく聞えたので、彌作が
窃
(
そっ
)
と出て見ると、暗い中に例の𤢖が立っている。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
お品の口を
塞
(
ふさ
)
ぐと、
扱帶
(
しごき
)
を解いてキリキリと縛り上げました。柄に似ぬ非凡の力で、お品などは
羽搏
(
はばたき
)
もさせることではありません。
銭形平次捕物控:046 双生児の呪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
あやしき神の
御声
(
おんこえ
)
じゃ、のりつけほうほう。(と言うままに、
真先
(
まっさき
)
に、梟に
乗憑
(
のりうつ
)
られて、目の色あやしく、身ぶるいし、
羽搏
(
はばたき
)
す。)
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
すると文鳥は急に
羽搏
(
はばたき
)
を始めた。細く
削
(
けず
)
った竹の目から暖かいむく毛が、白く飛ぶほどに
翼
(
つばさ
)
を鳴らした。自分は急に自分の大きな手が
厭
(
いや
)
になった。
文鳥
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
市廳の大時計のまはりに
羽搏
(
はばたき
)
する
鸛
(
こふ
)
の鳥は頸を中天にさし延ばして雨の水玉を喙に受けてる。
ハルレム
(旧字旧仮名)
/
ルイ・ベルトラン
(著)
▼ もっと見る
しかしなんと云う、急な
羽搏
(
はばたき
)
の音だろう、ざわざわ
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
お品の口を塞ぐと、
扱帯
(
しごき
)
を解いてキリキリと縛り上げました。柄に似ぬ非凡の力で、お品などは
羽搏
(
はばたき
)
もさせることではありません。
銭形平次捕物控:046 双生児の呪
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
その
羽搏
(
はばたき
)
の光を追い掛けて寐ているうちに、頭が
床
(
ゆか
)
から浮き上がって、ふわふわする様に思われて来た。そうして、何時の間にか軽い眠に陥った。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
此奴
(
こいつ
)
羽搏
(
はばたき
)
をしない雁だ、と高を
括
(
くく
)
って図々しや。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ようやくの事
先鋒
(
せんぽう
)
を去る事約五六寸の距離まで来てもう一息だと思うと、勘左衛門は申し合せたように、いきなり
羽搏
(
はばたき
)
をして一二尺飛び上がった。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
男は必ず負ける。
具象
(
ぐしょう
)
の
籠
(
かご
)
の中に
飼
(
か
)
われて、個体の
粟
(
あわ
)
を
喙
(
ついば
)
んでは嬉しげに
羽搏
(
はばたき
)
するものは女である。籠の中の小天地で女と鳴く
音
(
ね
)
を競うものは必ず
斃
(
たお
)
れる。小野さんは詩人である。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
其時代助の脳の活動は、
夕闇
(
ゆふやみ
)
を驚ろかす
蝙蝠
(
かはほり
)
の様な幻像をちらり/\と
産
(
う
)
み
出
(
だ
)
すに
過
(
す
)
ぎなかつた。其
羽搏
(
はばたき
)
の
光
(
ひかり
)
を
追
(
お
)
ひ
掛
(
か
)
けて
寐
(
ね
)
てゐるうちに、
頭
(
あたま
)
が
床
(
ゆか
)
から
浮
(
う
)
き
上
(
あ
)
がつて、ふわ/\する様に思はれて
来
(
き
)
た。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
羽
常用漢字
小2
部首:⽻
6画
搏
漢検1級
部首:⼿
13画
“羽”で始まる語句
羽
羽織
羽二重
羽目
羽根
羽子
羽音
羽衣
羽毛
羽織袴