“はとば”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハトバ
語句割合
波止場55.4%
埠頭20.0%
埠頭場10.8%
碼頭4.6%
鳩羽4.6%
波止塲1.5%
埠止場1.5%
波戸場1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕はその仮定を確めるために、神戸の波止場はとば仲仕なかしを働きながら、不思議な秘密の楽しみをもっている人達の中を探しまわったのだ。
ゴールデン・バット事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そして自分が不在るすの間に、日本の土地が護謨毬ごむまりで造り更へられでもしたかのやうに、注意ぶかい、歩きぶりをして、港の埠頭はとばに下りてゐた。
余は横浜の埠頭場はとばまで見送つてハンケチを振つてわかれを惜む事も出来ず、はた一人前五十銭位の西洋料理を食ひながら送別の意を表する訳にもゆかず
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
そこで、許宣は碼頭はとばの家を畳んで再び李克用の家へうつったが、十日と経たないうちに朝廷から恩赦の命がくだって、十悪大罪を除く他の者は皆赦された。
雷峯塔物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
床の正面に蒔絵まきえの見台の紫半染の重々しい房を両端に飾ってあるやつが運出された、跡から師匠の老婆次に鳩羽はとば色か何かの肩衣つけた美人の太夫が出てきて席に就いた
竹乃里人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
ふね停泊とゞまつてふねその船々ふね/″\甲板かんぱん模樣もやうや、檣上しやうじやうひるがへ旗章はたじるしや、また彼方かなた波止塲はとばから此方こなたへかけて奇妙きめうふう商舘しやうくわん屋根やねなどをながまわしつゝ
春枝夫人はるえふじんと、日出雄少年ひでをせうねんと、わたくしとが、おほく身送人みおくりにん袂別わかれげて、波止塲はとばから凖備ようい小蒸滊船こじようきせんで、はるかの沖合おきあひ停泊ていはくして弦月丸げんげつまる乘組のりくんだのはそのぎ三十ぷん
濡るる埠止場はとばの火あかりに。
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
何しろ横浜のメリケン波戸場はとばの事だから、いささ恰好かっこうちがった人間たちが、沢山たくさん、気取ってブラついていた。
淫売婦 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)