“にふふ”の漢字の書き方と例文
語句割合
入夫100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かさねしが當代たうだい新田につたのあるじはいへにつきて血統ちすぢならず一人娘ひとりむすめ入夫にふふなりしかばあひおもふのこゝろふかからずかつにのみはし曲者くせものなればかねては松澤まつざは隆盛りうせい
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
思ひ付ひとり心のうち喜悦よろこびつゝ彼の畔倉重四郎は今藤澤宿にて大津屋おほつやと云ふ旅籠屋はたごや入夫にふふなり改名して段右衞門と申す由をきゝし事あればまづ彼の方へゆきて金を無心むしんする時は舊惡きうあく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しか自分じぶん入夫にふふといふ關係くわんけいもあるしそれに生來せいらい寡言むくちなので姻戚みよりあひだ協議けふぎにもかれ
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
かゞめて歩行あるきながら三五郎に向ひ我等近頃𬏣癪せんしやくにて折々難澁なんじふ致すなりと申ければ三五郎聞て夫は彼の大津屋へ入夫にふふまゐつてより金がたまりし故にこしひえるのんなんど戯談たはぶれつゝ先へ行を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しな卯平うへいをもいた落膽らくたんせしめた。卯平うへいは七十一の老爺おやぢであつた。一昨年をととしあきから卯平うへい野田のだ醤油藏しやうゆぐらばんやとはれた。卯平うへいはおしなが三つのときに、んだおふくろところ入夫にふふになつたのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
親分にして後家ごけお勇の方へ入夫にふふ這入はひり名を大津屋段右衞門と改めてまづしばらくは落付けり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)