“てすう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
手数93.9%
手數6.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だが、或人の説によると、そんなに手数(てすう)の要る事をするよりも、その注射代だけ手土産(てみやげ)を持つて往つた方が、屹度(きつと)女の気に入るといふ事だ。
大きな声では申されませぬが私共(わたくしども)の考えますには無益なものに手数(てすう)をかけて楽しんでいられるようなら此様(こんな)結構な事はないじゃ御座いませんか。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
勘次(かんじ)は朝(あさ)のまだ凉(すゞ)しい、葉(は)に濕(しめ)りのある間(あひだ)に竈(かまど)の灰(はひ)を持(も)つて行(い)つて其(そ)の葉(は)に掛(か)けて遣(や)る丈(だけ)の手數(てすう)は竭(つく)したのである。それで幾(いく)らでも活溌(くわつぱつ)に運動(うんどう)する瓜葉蟲(うりはむし)は防(ふせ)がれた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
盆前(ぼんまへ)よりかけて暑(あつ)さの時分(じぶん)をこれが時(とき)よと大汗(おほあせ)になりての勉強(べんきやう)せはしなく、揃(そろ)へたる籘(とう)を天井(てんぜう)から釣下(つりさ)げて、しばしの手數(てすう)も省(はぶ)かんとて數(かず)のあがるを樂(たの)しみに脇目(わきめ)もふらぬ樣(さま)あはれなり。
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
彼等(かれら)は漸次(しば/\)家族(かぞく)の間(あひだ)の殊(こと)に夫婦(ふうふ)の爭(あらそ)ひに深入(ふかいり)して却(かへつ)て雙方(さうはう)から恨(うら)まれるやうな損(そん)な立場(たちば)に嵌(はま)つた經驗(けいけん)があるので、壞(こは)れた茶碗(ちやわん)をそつと合(あは)せるだけの手數(てすう)で巧(たくみ)に身(み)を引(ひ)く方法(はうはふ)と機會(きくわい)とを知(し)つて居(ゐ)た。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)