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ちようか
それは、
短歌の
上の
成績によつてゞありますが、
人麿が
生きてゐた
時分、
或はその
後、
久しく
人麿の
評判の
高かつたのは、この
長歌を
作る
力が
非常にあつた
點でありました。
だがそれと
共に、
人麿が
短歌にすぐれてゐたといふことも、
誰も
疑ふものもなく、
更に
私などからいふと、
長歌よりは
寧ろ、
短歌の
方で、
立派なものをたくさん
殘してゐます。
今度のお
話では、
短歌と
竝べ
稱せられてゐる
長歌のことは、
省きたいとおもひます。がこれは、
大體第一章のところで
述べてある
物語の
歌から、
變化して
來たものと
見てさし
支へありません。
著者はこのとき
彼に
反問して、
君はこの
町家を
平家建と
思つてゐるかといつてみたが、
該學生が
潰れ
方の
眞相を
了解したのは、
其状況を
暫時熟視した
後のことであつた。