“そうてい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
装幀46.9%
壮丁20.4%
装釘12.2%
漕艇4.1%
倉亭2.0%
僧体2.0%
創底2.0%
壯丁2.0%
崇禎2.0%
艙梯2.0%
装帳2.0%
贈呈2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
源氏の書いた帳のはいる箱には、高い階級に属した人たちの手になった書だけを、帳も巻き物も珍しい装幀そうていを加えて納めることにしていた。
源氏物語:32 梅が枝 (新字新仮名) / 紫式部(著)
壮丁そうていは使丁にとられ、糧食は徴発、海辺の村々は船の製造、再び諸国は疲弊して、豊臣の名は万民怨嗟の的となる。
二流の人 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
スコットの四十八巻のウェイヴァリ・ノヴルズと同じ様な赤色の装釘そうていで、全二十巻、千部限定版とし、私の頭文字を透かし入りにした特別の用紙を使うのだそうだ。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
人と会話を交えるひまなんかはありません。彼らの話題となるものはただ、競走や漕艇そうてい蹴球しゅうきゅうや競馬ばかりです。それは社交界の一つの新しい連中です。
敵の袁紹えんしょうは、捲土重来けんどちょうらいして、四州三十万の兵を催し、ふたたび倉亭そうてい(山東省陽谷県境)のあたりまで進出してきたと早くも聞えた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
馬を乗り捨て、また拾い乗ること四度、辛くも倉亭そうていまで逃げ走ってきて、味方の残存部隊に合し、ほっとする間もなく、ここへも曹洪、夏侯惇の疾風隊が、電雷でんらいのごとく突撃してきた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
誰だろう? 弁円がいぶかりながら元の道へ足をもどして行くと、遠くから呼びとめた僧体そうていの男も、彼方かなたから歩み出して、お互いに距離をちぢめた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「——四郎じゃないかっ」駈け出して、その僧体そうていの男の前に立ち、もいちど、呆れ返ったように眼をみはった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と云うのは、上行大動脈に達している創底そうていを調べると、そこにはごうも、兇器の先で印された創痕きずあとがないばかりでなく、かえってその血管を、押し潰していることが判ったからだ。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
けばこのむらはかつて壯丁そうてい多數たすう出漁中しゆつりようちゆうしつして全村ぜんそん灰燼かいじんしたことがあるさうで、これにかんがみて其後そのご女子じよし消防隊しようぼうたいをも編成へんせい
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
今人をののしるの危険なることは趙甌北てうおうほくの「簷曝雑記えんばくざつき」にその好例ありと言ふべし。南昌の人に李太虚りたいきよと言ふものあり。明の崇禎そうてい中に列卿れつけいる。国変に死せず。李自成りじせいくだり、清朝定鼎ていていの後、脱し帰る。
八宝飯 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
同時に靴音のいそがわしくせ違うを聞きつ。心臓の鼓動とともに、艙梯そうていに踏みかけたる足ははたと止まりぬ。あたかも梯下ていかを通りかかりし一人の水兵も、ふッと立ち止まりて武男と顔見合わしたり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
ただしこの種の読み物は、内容にいっそうふさわしい装帳そうていで少数の好事こうずの人にのみ示すべきもの、と考える人々も少なくない。岩波書店主もまたあるいはその一人であられるかも知らぬ。
茶の本:01 はしがき (新字新仮名) / 岡倉由三郎(著)
余は寄生木を乃木大将に贈呈そうていしなかった。然し伝聞でんぶんする処によれば、将軍夫妻は読んだそうだ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)