“したつゞみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
舌鼓72.7%
舌皷27.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
先刻さつき肉汁スウプさじもつけないで残つてゐたので、代りに次の皿をおいて、前のはその儘下げて来た。そして料理部屋で舌鼓したつゞみを打ちながらこつそりそれを食べた。
中硝子なかがらす障子しやうじごしに中庭なかにはまつ姿すがたをかしと絹布けんぷ四布蒲團よのぶとんすつぽりと炬燵こたつうちあたゝかに、美人びじんしやく舌鼓したつゞみうつゝなく、かどはしたるひろひあれは何處いづこ小僧こそうどん雪中せつちゆうひと景物けいぶつおもしろし
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
おどろいてればもうこんな始末しまつである。卯平うへいいた。かれ煙管きせるんではたゞ舌皷したつゞみつてつばんだ。勘次かんじたゞいてた。かれはおしな發病はつびやうからどれほど苦心くしんしてそのらうしたかれぬ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
勘次かんじたのまれてみなみ亭主ていしゆはなしをしたとき卯平うへいはどうしたものかとあんじたほどでもなく「子奴等こめらこまるといへばどうでもざらによ、ねえでどうするもんか」と煙管きせるつてくせ舌皷したつゞみ
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)