“こむぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小麦80.0%
小麥20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「旦那んさ。みんなもう行ってあぜへはいってるんだ。小麦こむぎの草をとっているよ。」
ポラーノの広場 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
余等が帝劇のハムレットに喜憂きゆうそそいで居る間に、北多摩きたたまでは地が真白になる程雹が降った。余が畑の小麦こむぎも大分こぼれた。隣字となりあざでは、麦はたねがなくなり、くわ蔬菜そさいも青い物全滅ぜんめつ惨状さんじょううた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ときはたには刷毛はけさきでかすつたやうむぎ小麥こむぎほのか青味あをみたもつてる。それからふゆまた百姓ひやくしやうをしてさびしいそとからもつぱうちちからいたさせる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
よこころがしたうすまへゑて小麥こむぎつかんでは穗先ほさきうすはらたゝきつけるとたねがぼろ/\とむかふちる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
やはらかなかぜすゞしくいてまつ花粉くわふんほこりのやうにしめつたつちおほうて、小麥こむぎにもびつしりとかびのやうなはないた。百姓ひやくしやうみな自分じぶん手足てあし不足ふそくかんずるほどいそがしくなる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)