“喜憂”の読み方と例文
読み方割合
きゆう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
刻々と、方向のうごいてゆく時勢に対して、敏感に喜憂きゆうを先にするのは、何といっても、こうした若い人々の仲間だった。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
都合つごうのいいこともあれば都合の悪いこともある。しかし今更いまさらこのことを喜憂きゆうしても始まらない。本能的なものが運命をそう招いたと思うより仕方しかたがない。
巴里のむす子へ (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
そもそも海をる者は河を恐れず、大砲を聞く者は鐘声しょうせいに驚かず、感応かんのうの習慣によってしかるものなり。人の心事とその喜憂きゆう栄辱えいじょくとの関係もまたかくのごとし。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)