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喜憂
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きゆう
ふりがな文庫
“
喜憂
(
きゆう
)” の例文
刻々と、方向のうごいてゆく時勢に対して、敏感に
喜憂
(
きゆう
)
を先にするのは、何といっても、こうした若い人々の仲間だった。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
都合
(
つごう
)
のいいこともあれば都合の悪いこともある。しかし
今更
(
いまさら
)
このことを
喜憂
(
きゆう
)
しても始まらない。本能的なものが運命をそう招いたと思うより
仕方
(
しかた
)
がない。
巴里のむす子へ
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
そもそも海を
観
(
み
)
る者は河を恐れず、大砲を聞く者は
鐘声
(
しょうせい
)
に驚かず、
感応
(
かんのう
)
の習慣によって
然
(
しか
)
るものなり。人の心事とその
喜憂
(
きゆう
)
栄辱
(
えいじょく
)
との関係もまた
斯
(
かく
)
のごとし。
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
余等が帝劇のハムレットに
喜憂
(
きゆう
)
を
注
(
そそ
)
いで居る間に、
北多摩
(
きたたま
)
では地が真白になる程雹が降った。余が畑の
小麦
(
こむぎ
)
も大分こぼれた。
隣字
(
となりあざ
)
では、麦は
種
(
たね
)
がなくなり、
桑
(
くわ
)
も
蔬菜
(
そさい
)
も青い物
全滅
(
ぜんめつ
)
の
惨状
(
さんじょう
)
に
会
(
あ
)
うた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
残る者は、ここを離れては、他に生活の
拠
(
よ
)
るところも自立の能もない者か、さもなくば、栄枯、生死、
喜憂
(
きゆう
)
もともに、あくまで主従の道に生きようとする真の忠臣か——だけである。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
数で云うたら
唯
(
たった
)
二十万坪の土地、
喜憂
(
きゆう
)
を
繋
(
か
)
くる人と戸数と、都の場末の一町内にも足らぬが、大なる人情の眼は唯
統計
(
とうけい
)
を見るであろうか。東京は
帝都
(
ていと
)
、
寸土
(
すんど
)
寸金
(
すんきん
)
、生が
盛
(
さか
)
れば死は
退
(
の
)
かねばならぬ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
“喜憂”の意味
《名詞》
喜憂(きゆう)
喜びと憂(うれ)い。喜んだり憂えたりすること。憂喜。
(出典:Wiktionary)
喜
常用漢字
小5
部首:⼝
12画
憂
常用漢字
中学
部首:⼼
15画
“喜”で始まる語句
喜
喜悦
喜捨
喜劇
喜多
喜多八
喜助
喜撰
喜界島
喜連格子