“いんとく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
隠匿80.6%
陰徳13.9%
隱匿2.8%
隠慝2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うずめておいた金銀が、土と共に掘り出された。盗むたびに、ここへ隠匿いんとくしておいたものとみえ、それはおびただしい額であった。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
へい、陰徳いんとくんとやら、と御酒ごしゆうへでは、御親父樣ごしんぷさまがおはなしになりましたが、なかことまをしますものは、書物しよもつとほりにはまゐりませんで。
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
被害者ひがいしや到頭たう/\隱匿いんとくした箇處かしよ發見はつけんして巡査じゆんさみちびいた。雜木林ざふきばやし繁茂はんもしたあひだの、もうこはつたくさなか蜀黍もろこししばつたまゝどさりといてあつたのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
それは勘次かんじは二三のものとも巡査じゆんさ注意人物ちういじんぶつであつたからである。しかかれまづしい建物たてもの何處どこにも隱匿いんとくされる餘地よち發見はつけんすることが出來できなかつた。とき勘次かんじ餘所よそはこんだあとなのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
或は自己を隠慝いんとくし、或は自己を吹聴し、又た自らを誇示するものあれば、自らを退譲するものあり、要するに真に自己の生涯を説明するものはすくなきなり。
各人心宮内の秘宮 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)