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飛行
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ひぎょう
ふりがな文庫
“
飛行
(
ひぎょう
)” の例文
仙冠者は稲葉なにがしの弟にて、魔術をよくし、空中を
飛行
(
ひぎょう
)
せしとや。仙冠者をわれ嫌うにあらねど、誰か甘んじて国麿の弟たらむ。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
九輪の尖端には
水煙
(
すいえん
)
と称する網状の金属の飾りがついているが、この水煙には
飛行
(
ひぎょう
)
奏楽する天女の一群が配してある。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
昔は
天
(
あめ
)
が下の人間も皆
心
(
しん
)
から
水底
(
みなそこ
)
には竜が住むと思うて居った。さすれば竜もおのずから
天地
(
あめつち
)
の
間
(
あいだ
)
に
飛行
(
ひぎょう
)
して、神のごとく折々は不思議な姿を現した筈じゃ。
竜
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「きさまにも神行法を授けるが、わしが
呪文
(
じゅもん
)
をとなえると、たちまち身は雲を踏んで
飛行
(
ひぎょう
)
する。
呪
(
じゅ
)
を解かねば、止まるにも止まれんのだから、心得ておけよ」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
南蛮渡来の法術を使い
遁甲
(
とんこう
)
隠形
(
おんぎょう
)
飛行
(
ひぎょう
)
自在、まだ弱冠の身でありながら、
既
(
すで
)
に
総帥
(
そうすい
)
の器を有し、数年前より
御嶽山
(
おんたけさん
)
上に
砦
(
とりで
)
を設けて武威を張る
御嶽冠者
(
みたけかじゃ
)
と申すお方!
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
下界の人は山頂も均しく
長閑
(
のどか
)
ならんと思うなるべし、
彼
(
か
)
の三保の松原に
羽衣
(
はごろも
)
を落して
飛行
(
ひぎょう
)
の術を失いし
天人
(
てんにん
)
は、空行く
雁
(
かり
)
を見て天上を
羨
(
うらや
)
みしに
引
(
ひき
)
かえ、我に飛行の術あらば
寒中滞岳記:(十月一日より十二月廿一日に至る八十二日間)
(新字新仮名)
/
野中至
(著)
さばれ爾が尾いまだ九ツに
割
(
さ
)
けず、
三国
(
さんごく
)
飛行
(
ひぎょう
)
の神通なければ、つひに
鈍
(
おぞ
)
くも罠に落ちて、この野の露と消えんこと、けだし
免
(
のが
)
れぬ因果応報、大明神の
冥罰
(
みょうばつ
)
のほど、今こそ思ひ知れよかし。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
空中を
飛行
(
ひぎょう
)
したり、白日昇天をしたり、いろいろな幻術を現わしていた。
古代東洋への郷愁:――『仙書参同契』の解説――
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
「
俺
(
おれ
)
は
通力
(
つうりき
)
によって八十万里を
飛行
(
ひぎょう
)
するのに、
儞
(
なんじ
)
の掌の外に飛出せまいとは何事だ!」言いも終わらず
觔斗雲
(
きんとうん
)
に打乗ってたちまち二、三十万里も来たかと思われるころ、赤く大いなる五本の柱を見た。
悟浄歎異:―沙門悟浄の手記―
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
霊
(
れい
)
どもと山の洞穴のあたりを
飛行
(
ひぎょう
)
することは出来まいか。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
毒竜再び策を献じていわく、某に
飛行
(
ひぎょう
)
自在の術の候
鬼桃太郎
(新字新仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
すると驚くべきことに、千手はそのまま翼と化すのだ。翼をひろげた観世音がまさに
飛行
(
ひぎょう
)
の姿で
佇立
(
ちょりつ
)
している。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
ところで、天保銭吉原の
飛行
(
ひぎょう
)
より、時代はずっと新しい。——ここへ点出しようというのは、
件
(
くだん
)
の中坂下から、飯田町
通
(
どおり
)
を、三崎町の原へ大斜めに
行
(
ゆ
)
く場所である。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そこで安先生ひとりだけは、戴宗の
飛行
(
ひぎょう
)
の術に抱えられ、先に、山東の空へと
翔
(
か
)
けた。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
といった
次第
(
わけ
)
で、雪の神様が、黒雲の中を、
大
(
おおき
)
な袖を開いて、虚空を
飛行
(
ひぎょう
)
なさる姿が、遠くのその日向の路に、
螽斯
(
ばった
)
ほどの小さな旅のものに、ありありと拝まれます。
唄立山心中一曲
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
天地を
飛行
(
ひぎょう
)
するとか、神出鬼没とかいうのは、あんな男の事ではあるまいか。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
を唄いながら、黒雲に
飛行
(
ひぎょう
)
する、その目覚しさは……なぞと、町を
歩行
(
ある
)
きながら、ちと手真似で話して、その神楽の中に、青いおかめ、黒いひょっとこの、
扮装
(
いでたち
)
したのが
貝の穴に河童の居る事
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“飛行”の意味
《名詞》
飛 行(ひこう)
空を飛ぶこと。
(出典:Wiktionary)
“飛行(
飛翔
)”の解説
飛翔(ひしょう、en: flight フライト)あるいは飛行(ひこう)とは、空中を進むこと、空中を移動することである。
(出典:Wikipedia)
飛
常用漢字
小4
部首:⾶
9画
行
常用漢字
小2
部首:⾏
6画
“飛行”で始まる語句
飛行機
飛行場
飛行家
飛行靴
飛行船
飛行自在
飛行兵
飛行鞄
飛行艇
飛行事