“隠形”の読み方と例文
旧字:隱形
読み方割合
おんぎょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小太刀こだちをとっては、伊那丸いなまるはふしぎな天才児である。木隠龍太郎こがくれりゅうたろうも戒刀の名人、しかも隠形おんぎょうの術からえた身のかるさも、そなえている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これは、お寺の床の間には似つかわしからぬもので、今までお銀様が気がつかなかったのは、燈火あかりの具合で、隅の柱に隠形おんぎょういんをむすんでいたからです。
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
松明たいまつは再びとぼされたが、広い穴の中に何者の影も見えなかった。幾ら𤢖でも隠形おんぎょうじゅつを心得ている筈はない。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)