靜岡しづをか)” の例文
新字:静岡
ひとばかりにはかぎらない。靜岡しづをかでも、三島みしまでも、赤帽君あかばうくんのそれぞれは、みなものやさしく深切しんせつであつた。——おれいまをす。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
故郷くに靜岡しづをか流石さすが士族出しぞくでだけ人品じんぴん高尚かうしようにて男振をとこぶりぶんなく、さいありがくあり天晴あつぱれの人物じんぶついまこそ内科ないくわ助手しよしゆといへども行末ゆくすゑのぞみは十のさすところなるを
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
と、發着はつちやくえき靜岡しづをかもどしてると、「や、此奴こいつよわつた。」おもはずこゑしてつぶやいた。靜岡着しづをかちやく午前ごぜんまさに四時よじなのであつた。いや、串戲じようだんではない。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
維新いしんへんれは靜岡しづをかのおとも、これは東臺とうだい五月雨さみだれにながす血汐ちしほあかこヽろ首尾しゆびよくあらはしてつゆとやえし、みづさかづきしてわかれしりのつま形見かたみ此美人このびじんなり
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
と、にもつかぬことをうつかり饒舌しやべつた。靜岡しづをかまでくものが、濱松はままつ線路せんろびよう道理だうりがない。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)