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輪袈裟
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わげさ
ふりがな文庫
“
輪袈裟
(
わげさ
)” の例文
それはささやかな仏壇の前に、キチンと坐って、一心不乱に
読経
(
どきょう
)
している、
輪袈裟
(
わげさ
)
を掛けた切髪の女の後ろ姿ではありませんか。
銭形平次捕物控:182 尼が紅
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
昨夜
(
ゆうべ
)
、この露路に入った時は、紫の
輪袈裟
(
わげさ
)
を雲のごとく尊く
絡
(
まと
)
って、水晶の
数珠
(
じゅず
)
を提げたのに。——
売色鴨南蛮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
祭文語りは
惣髪
(
そうはつ
)
を肩にかけ、
下頤
(
したあご
)
に
髯
(
ひげ
)
を生やし、黒木綿を着て、小脇差を一本さし、首に
輪宝
(
りんぽう
)
の
輪袈裟
(
わげさ
)
をかけ、右の手に小さな
錫杖
(
しゃくじょう
)
、左には
法螺
(
ほら
)
の貝、善光寺縁起から
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
普通の法衣の如く
輪袈裟
(
わげさ
)
をかけ、
結跏趺座
(
けっかふざ
)
して弥勒の
印
(
いん
)
を結びたるが、作者の自像かと思わるる
節
(
ふし
)
あり。全体の刀法
頗
(
すこぶ
)
る
簡勁
(
かんけい
)
、
雄渾
(
ゆうこん
)
にして、
鋸歯状
(
きょしじょう
)
、波状の
鑿痕
(
さっこん
)
到る処に存す。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
長頭丸が時〻
教
(
おしえ
)
を請うた頃は、公は京の
東福寺
(
とうふくじ
)
の門前の
乾亭院
(
かんていいん
)
という藪の中の朽ちかけた坊に
物寂
(
ものさ
)
びた朝夕を送っていて、毎朝〻
輪袈裟
(
わげさ
)
を掛け、印を結び、行法怠らず、朝廷長久、天下太平
魔法修行者
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
和尚さんは五里の道を自転車でとばして来て、汗を入れると明るいうちに大きな立派な仏壇の前で読経にかかる。農家の人たちもそれぞれに
輪袈裟
(
わげさ
)
のようなものを首にかけて揃ってそれに和する。
山の秋
(新字新仮名)
/
高村光太郎
(著)
ある日女将は
輪袈裟
(
わげさ
)
をかけ、手に
数珠
(
じゅず
)
をかけて
訪
(
たず
)
ねて来た。
一世お鯉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
養はるる寺の
庫裏
(
くり
)
なる
雁来紅
(
がんらいこう
)
輪袈裟
(
わげさ
)
は掛けで
鶏
(
とり
)
おはましを
恋衣
(新字旧仮名)
/
山川登美子
、
増田雅子
、
与謝野晶子
(著)
それはさゝやかな佛壇の前に、キチンと坐つて、一心不亂に
讀經
(
どきやう
)
してゐる、
輪袈裟
(
わげさ
)
を掛けた切髮の女の後ろ姿ではありませんか。
銭形平次捕物控:182 尼が紅
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
坊主
(
ばうず
)
は
懐中
(
ふところ
)
の
輪袈裟
(
わげさ
)
を
取
(
と
)
つて
懸
(
か
)
け、
老爺
(
ぢい
)
は
麻袋
(
あさふくろ
)
を
探
(
さぐ
)
つた、
烏帽子
(
えぼうし
)
を
丁
(
チヨン
)
と
冠
(
かぶ
)
つて、
更
(
あらた
)
めてづゝと
出
(
で
)
た。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「でもね、親分。あの仇っぽいお半坊が、
被布
(
ひふ
)
の上へ
輪袈裟
(
わげさ
)
かなんか掛けて、
唵阿牟伽
(
オンアボキャ
)
やる図なんてものは、ウフ」
銭形平次捕物控:182 尼が紅
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「でもね、親分。あの仇つぽいお半坊が、
被布
(
ひふ
)
の上へ
輪袈裟
(
わげさ
)
か何んか掛けて、
唵阿牟伽
(
オンアボキヤ
)
やる圖なんてものは、ウフ」
銭形平次捕物控:182 尼が紅
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
此前見た時の神妙な姿と違つて、思ひきり紅白粉の薄化粧をした上、
輪袈裟
(
わげさ
)
どころか燃え立つやうな
長襦袢
(
ながじゆばん
)
一枚になつて、胸も
肢
(
あし
)
も淺間しいまでに取亂したまゝ、その左の乳のあたりへ
銭形平次捕物控:182 尼が紅
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
其處では
輪袈裟
(
わげさ
)
をかけた無道軒が、腕を
捲
(
まく
)
りあげて威張り散らしてをります。
銭形平次捕物控:290 影法師
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
この前見たときの神妙な姿と違って、思いきり紅白粉の薄化粧をした上、
輪袈裟
(
わげさ
)
どころか燃え立つような
長襦袢
(
ながじゅばん
)
一枚になって、胸も
肢
(
あし
)
も浅間しいまでに取乱したまま、その左の乳のあたりへ
銭形平次捕物控:182 尼が紅
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
輪
常用漢字
小4
部首:⾞
15画
袈
漢検準1級
部首:⾐
11画
裟
漢検準1級
部首:⾐
13画
“輪”で始まる語句
輪
輪廓
輪廻
輪郭
輪奐
輪鍵
輪車
輪索
輪飾
輪切