“鋸歯状”の読み方と例文
読み方割合
きょしじょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たとえば富岳三十六景の三島みしまを見ても、なぜ富士の輪郭があのように鋸歯状きょしじょうになっていなければならないかは、これに並行した木の枝や雲の頭やがけを見れば合点される。
浮世絵の曲線 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
したがって合わさる縁の所にも釉薬なく、しばしば鋸歯状きょしじょうにきざんである。これは実際かぶせ焼にする折、すべらないためであろうが、これが常に強い確かな美しさを添える。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
普通の法衣の如く輪袈裟わげさをかけ、結跏趺座けっかふざして弥勒のいんを結びたるが、作者の自像かと思わるるふしあり。全体の刀法すこぶ簡勁かんけい雄渾ゆうこんにして、鋸歯状きょしじょう、波状の鑿痕さっこん到る処に存す。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)