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躍気
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やっき
ふりがな文庫
“
躍気
(
やっき
)” の例文
旧字:
躍氣
小僧はませた口吻で、
躍気
(
やっき
)
になってわめきながら、きゃっきゃっ笑い崩れた。許生員は我知らず、
忸怩
(
じくじ
)
と顔を
赧
(
あか
)
らめた。
蕎麦の花の頃
(新字新仮名)
/
李孝石
(著)
顔は
蒼
(
あお
)
ざめ、
躍気
(
やっき
)
となり、肉を
刻
(
きざ
)
み、掘る。指は、それ自身、血にまみれた
傷口
(
きずぐち
)
だ。そして、そこから、釣針が落ちる。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
むぞうさに言い消されて、婆は
躍気
(
やっき
)
となった。彼女は手真似をまぜてその時のありさまを詳しく説明した。その間に彼は幾たびか柴の煙りにむせた。
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それでもまだ、お寿々は、
躍気
(
やっき
)
とかかって来るので、小脇に引っ抱えると、裏木戸から、寺の寺内へ抛り出した。
山浦清麿
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それは駄目だと、
尚
(
なお
)
も突っぱねると、向うは
躍気
(
やっき
)
さ。こっちへ買い戻さねば親分に済まねえ。売らないというのなら手前は生かしちゃ置けねえと
脅
(
おど
)
しやがる。
疑問の金塊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
かの妓
躍気
(
やっき
)
で、君は今堅い事のみ言うが、おのれ
鎔
(
と
)
かさずに置くべきか、していよいよ妾に堕された日は、何をくれるかと問うと、その場合には五馬を上げよう。
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
何百万倍も大きな
図体
(
ずうたい
)
の彼奴等が
躍気
(
やっき
)
となっている、だから、この小さい俺達一人々々と
雖
(
いえど
)
もそれだけの「自負」を持って仕事をして行かなければならないと云った。
党生活者
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
誘いだした手紙。これが大師流のいい
手跡
(
て
)
でとても中間陸尺に書ける字じゃない。この手紙のぬしは誰だろうというんで、藤波は
躍気
(
やっき
)
になってそいつを捜してる模様です
顎十郎捕物帳:21 かごやの客
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
それを若林が
躍気
(
やっき
)
になって、是非とも犯人を探し出してもらいたいと云ってヤイヤイ騒ぎ立てるために、ツイこんな事になってしまったんだが……とにかく吾輩は、そんな訳で
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
私はそれより柳橋へでも繰り込んで、
粋
(
すい
)
に遊ぼうと主張する。杉は
躍気
(
やっき
)
になって
The Affair of Two Watches
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
金太郎が
躍気
(
やっき
)
になって籠に顔を押しつけるとロオラはいきなり最もグロテスクな嘴でそれに立向ったので、金太郎はびっくりして
後退
(
あとずさ
)
りをしました。ロオラは金太郎の
狼狽
(
ろうばい
)
を見ると急に
オカアサン
(新字新仮名)
/
佐藤春夫
(著)
遥
(
はる
)
かに
身体
(
からだ
)
一つを投ずるは、他の家ならば知らず、この場合においては、
徒
(
いたずら
)
に彼を悩ますの具となるに過ぎざることを知りければ、始めは固く
辞
(
いな
)
みて行かざりしに、親族は
躍気
(
やっき
)
になりて来郷を促し
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
ソコで色々な策士論客忠臣義士が
躍気
(
やっき
)
となって、
上方
(
かみがた
)
の賊軍が出発したから何でも
是
(
こ
)
れは
富士川
(
ふじがわ
)
で防がなければならぬとか、イヤ
爾
(
そ
)
うでない、箱根の
嶮阻
(
けんそ
)
に
拠
(
よっ
)
て
二子山
(
ふたこやま
)
の処で賊を
鏖殺
(
みなごろ
)
しにするが
宜
(
い
)
い
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
仁右衛門は
躍気
(
やっき
)
となって同じことを何十回となく繰返した。
鼓くらべ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
牝鶏
(
めんどり
)
は
躍気
(
やっき
)
になってそう
言
(
い
)
うのでした。
子家鴨
(
こあひる
)
は
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
婆さんも
躍気
(
やっき
)
になって
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「こね野郎!」と、にんじんは
躍気
(
やっき
)
になって
怒鳴
(
どな
)
る——「まだ死なねえか」
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
にんじんは、
躍気
(
やっき
)
となり、またやり出す——
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
躍
常用漢字
中学
部首:⾜
21画
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
“躍”で始まる語句
躍
躍起
躍上
躍出
躍如
躍込
躍入
躍動
躍氣
躍蒐