“躍如”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やくじょ80.0%
やくじよ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
舞踊組曲「胡桃割くるみわり人形(作品七一ノA)」には、チャイコフスキーの童心と人の好きが躍如やくじょとしている。美しく可愛らしい曲だ。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
あたかも日本画が僅少きんしょうの線をもって描きて自然物を躍如やくじょたらしむるが如く、数語を以て各動物を読者の前におどらせるのである。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
おもなる事を少し擧げて、詩の映象躍如やくじよたる理想主義の利と、瑣事さじを數ふること多くして聽者をましむる實際主義の弊とも亦然なり。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
旧幕時代を慕つて明治の文明をにくむ時勢おくれの老人も、若しくは算盤そろばんを携へて、開港場に奔走する商人も、市場、田舎、店舗、学校、すべての光景は我眼前に躍如やくじよとして恰も写真の如くに映ず。
明治文学史 (新字旧仮名) / 山路愛山(著)