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記号
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しるし
ふりがな文庫
“
記号
(
しるし
)” の例文
旧字:
記號
葛籠に
記号
(
しるし
)
もござりませんから、只つまらないのは盲人宗悦で、娘二人はいかにも愁傷致しまして泣いて居る様子が
憫然
(
ふびん
)
だと云って
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
この「磐井」「盛岡」の地図の表は山の
記号
(
しるし
)
で埋まっている。この山と山の重なっている中には、どのような寂莫な、神秘が
蔵
(
かく
)
されているだろう。
遠野へ
(新字新仮名)
/
水野葉舟
(著)
それをこっそり誰かが盗んで飲まないように自分でちゃんと
記号
(
しるし
)
をつけておいたのと、それから鵞ペンや封蝋がどこにあるという位のことである。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
私はそこへ行っても
直
(
す
)
ぐ入らずにある一定の場所を見る。その家に異常がないと、その場所に伊藤が「
記号
(
しるし
)
」をつけて置くことになっていたからである。
党生活者
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
そうして、四隅に不思議な
記号
(
しるし
)
をつけ、七と九に関する数字をつけて、その輪のどの部分にも少しの相違もないように、注意ぶかく
検
(
しら
)
べてから
起
(
た
)
ちあがった。
世界怪談名作集:16 鏡中の美女
(新字新仮名)
/
ジョージ・マクドナルド
(著)
▼ もっと見る
警部の手にした、魚の血によごれた布テープには、そも、いかなる
記号
(
しるし
)
がついていたのだろうか。
海底大陸
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「うむ、こいつあ甲州の地図だ。……ははあ、こいつが釜無川だな。……おおここに
記号
(
しるし
)
がある」
大捕物仙人壺
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
お照は約束たがえず
翌日
(
あくるひ
)
の晩、
表通
(
おもてどおり
)
の酒屋の小僧に
四合壜
(
しごうびん
)
の
銀釜正宗
(
ぎんがままさむね
)
を持たせ、自身は銀座の
甘栗
(
あまぐり
)
一包を
白木屋
(
しろきや
)
の
記号
(
しるし
)
のついた
風呂敷
(
ふろしき
)
に包んで、再び兼太郎をたずねて来た。
雪解
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
何人
(
なんぴと
)
の会合か
隣家
(
となり
)
の戸口へかけて七八輛の黒塗車が居并らび、脊に
褐色
(
ちゃ
)
や萠黄や好々の
記号
(
しるし
)
を縫附けた
紺法被
(
こんはっぴ
)
が往来し、二階は
温雅
(
しっとり
)
した内におのずからさゞめいて居るので
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
野々宮さんは目
録
(
ろく
)
へ
記号
(
しるし
)
を
付
(
つ
)
ける
為
(
ため
)
に、
隠袋
(
かくし
)
へ手を入れて鉛筆を
探
(
さが
)
した。鉛筆がなくつて、一枚の活版
摺
(
ずり
)
の
端書
(
はがき
)
が
出
(
で
)
て
来
(
き
)
た。見ると、美禰子の結婚披露の招待状であつた。披露はとうに
済
(
す
)
んだ。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
組合員の
記号
(
しるし
)
夜明の集会
(新字新仮名)
/
波立一
(著)
「どこへ運送が来ただ?」と、祖父は、ひよつと若い衆連に取つて食はれるやうなことのないやうにと、大きい甜瓜に
記号
(
しるし
)
をしながら、きき咎めた。
ディカーニカ近郷夜話 後篇:05 呪禁のかかつた土地
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
表の
窓際
(
まどぎわ
)
まで立戻って雨戸の一枚を少しばかり引き開けて往来を眺めたけれど、
向側
(
むこうがわ
)
の
軒燈
(
けんとう
)
には酒屋らしい
記号
(
しるし
)
のものは一ツも見えず、場末の街は宵ながらにもう
大方
(
おおかた
)
は戸を閉めていて
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
というので是から訴えになりましたが、葛籠に
記号
(
しるし
)
も無い事でございますから
頓
(
とん
)
と何者の
仕業
(
しわざ
)
とも知れず、大屋さんが親切に世話を致しまして、
谷中
(
やなか
)
日暮里
(
にっぽり
)
の
青雲寺
(
せいうんじ
)
へ野辺送りを致しました。
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
野々宮さんは目録へ
記号
(
しるし
)
をつけるために、
隠袋
(
かくし
)
へ手を入れて鉛筆を捜した。鉛筆がなくって、一枚の活版刷りのはがきが出てきた。見ると、美禰子の結婚
披露
(
ひろう
)
の招待状であった。披露はとうに済んだ。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そこには、一人の老人がテーブルに向って、何かの書類に
記号
(
しるし
)
を入れていた。チチコフとマニーロフとは、テーブルの間を通ってまっすぐにその老人のところへ行った。
死せる魂:02 または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
表
(
おもて
)
の
窓際
(
まどぎは
)
まで
立戻
(
たちもど
)
つて
雨戸
(
あまど
)
の一枚を
少
(
すこ
)
しばかり引き
開
(
あ
)
けて
往来
(
わうらい
)
を
眺
(
なが
)
めたけれど、
向側
(
むかうがは
)
の
軒燈
(
けんとう
)
には酒屋らしい
記号
(
しるし
)
のものは一ツも見えず、
場末
(
ばすゑ
)
の
街
(
まち
)
は
宵
(
よひ
)
ながらにもう
大方
(
おほかた
)
は戸を
閉
(
し
)
めてゐて
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「
記号
(
しるし
)
はついていないな。」つづいて上着の裏を見ようとする。
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
“記号”の意味
《名詞》
分かりやすい図柄や文字の略記的な組み合わせなどによって、事柄の持つ意味などを図のように簡潔に表したもの。
なんらかの対象を人に喚起させ、そのことにより対象を表象するもの。
(出典:Wiktionary)
記
常用漢字
小2
部首:⾔
10画
号
常用漢字
小3
部首:⼝
5画
“記号”で始まる語句
記号語