はん)” の例文
柳生はんの人達は、江戸で二手に別れて、壺をはさみちにしようというのです。日光御造営に大金のいる日は、刻々近づいてくる。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
これらの門弟たちは、全国六十余州からきゅうを負って集ったもので、全然門弟の来なかったはんは、たしかに二つくらいしかない。
淡窓先生の教育 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
明治めいじ四(一八七一)ねんには、いままでのはんをやめて、あたらしくけんをおくことになりました。とのさまも、政府せいふ役人やくにんとおなじになったわけです。
けだし陛下の心に非ず、実に奸臣のす所ならん。心なおいまだ足らずとし、又以て臣に加う。臣はんを燕に守ること二十余年、つつしおそれて小心にし、法を奉じぶんしたがう。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
わずか一年ほどはんの大きな武家ぶけ見習奉公みならいぼうこうに出て、朋輩ほうばいも多かったということだから、そこの正月のあそびで学んだのかも知れぬが、多分はそれよりもずっとまえ
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
百樹もゝき曰、芭蕉居士こじは寛永廿年伊賀の上野藤堂新七郎殿のはんに生る。(次男なり)寛文六年歳廿四にして仕絆しはんし、京にいでゝ季吟きぎん翁の門に入り、しよ北向雲竹きたむきうんちくまなぶ。
父親ははんでも屈指の漢学者で、漢詩などをよく作った。今は町の役場に出るようになったのでよしたが、三年前までは、町や屋敷の子弟に四書五経ししょごきょう素読そどくを教えたものである。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
江州がうしう井伊家ゐいけはんにて山田藤馬とうまと申者のせがれに候處幼少えうせうころ兩親に別れ我まゝに身を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ただ先祖の名前や号やおくり名が羅列られつしてあるばかりで、そんなものが残っている所を見れば相当の武士さむらいの家柄には相違ないのだが、その人達の属したはんなり、住居なりの記載が一つもないので
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
はんの御用か』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、諭吉ゆきちは、これまでとはちがって、福沢家ふくざわけのあととりとなったのですから、はんのゆるしがなければ、中津なかつから一そとへでることができません。
百樹もゝき曰、芭蕉居士こじは寛永廿年伊賀の上野藤堂新七郎殿のはんに生る。(次男なり)寛文六年歳廿四にして仕絆しはんし、京にいでゝ季吟きぎん翁の門に入り、しよ北向雲竹きたむきうんちくまなぶ。
こづかいがなくなると、ズーフの字引じびきをうつします。あちこちのはんから、字引じびきをうつしてくれという注文ちゅうもんがありますので、そのうつしだいをかせぐわけです。