トップ
>
蓬々
>
ぼう/\
ふりがな文庫
“
蓬々
(
ぼう/\
)” の例文
聞て重四郎
成程々々
(
なるほど/\
)
好氣味
(
よいきみ
)
なり然し此
儘
(
まゝ
)
斯
(
かう
)
しても置れまいと兩人
呟
(
つぶや
)
き居る折から此物音に驚きて
隱亡
(
をんばう
)
彌十
髭
(
ひげ
)
蓬々
(
ぼう/\
)
と
髮
(
かみ
)
振亂
(
ふりみだ
)
し手には
鴈投火箸
(
がんどうひばし
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
蓬々
(
ぼう/\
)
と
解
(
と
)
けた
髮
(
かみ
)
へ
櫛
(
くし
)
を
入
(
い
)
れて
冷
(
つめ
)
たい
水
(
みづ
)
へ
手
(
て
)
を
入
(
い
)
れた
時
(
とき
)
おつぎは
漸
(
やうや
)
く
蘇生
(
いきかへ
)
つたやうになる。それでも
目
(
め
)
はまだ
赤
(
あか
)
くて
態度
(
たいど
)
がふら/\と
懶相
(
だるさう
)
である。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
狐憑
(
きつねつ
)
きのやうに髮を
蓬々
(
ぼう/\
)
と亂した故郷の妻の血走つた怨みがましい顏や、頭部の腫物を切開してY町の病院のベッドの上に横たはつてゐる幼い子供の顏や
崖の下
(旧字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
驚きながら
四辺
(
あたり
)
を見ますと、結構な
木口
(
きぐち
)
の新築で、自分の
姿
(
なり
)
を見ると、
単物
(
ひとえもの
)
の
染
(
そめ
)
っ返しを着て、前歯の
滅
(
へ
)
りました下駄を
穿
(
は
)
き、腰に
穢
(
きたな
)
い
手拭
(
てぬぐい
)
を下げて、
頭髪
(
あたま
)
は
蓬々
(
ぼう/\
)
として
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
直に目に
映
(
うつ
)
るは
鬚髯
(
しゆぜん
)
蓬々
(
ぼう/\
)
たる筒袖の篠田長二なり「では、差当り御協議したいと思つたことは、是れで終結を告げました——少こし
時間
(
とき
)
は
後
(
おく
)
れましたが、他に御相談を要する件がありますならば——」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
▼ もっと見る
見ると矢立を持って鼠無地の衣服に、綿の沢山入っております半纒を着て居り、
月代
(
さかやき
)
が
蓬々
(
ぼう/\
)
として看病疲れで顔色の悪い坊さんでございますから、一座の人々が驚きました。
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
只今
(
たゞいま
)
是へ
出
(
いだ
)
すべしと言れけば同心は
畏
(
かしこ
)
まり候と立て行けるが頓て身には
半※
(
はんてん
)
を
着
(
き
)
て
眞向
(
まむき
)
より
頬
(
ほゝ
)
へ掛て
切下
(
きりさげ
)
られし
疵痕
(
きずあと
)
あり
丈
(
せい
)
は
低
(
ひく
)
く
髭
(
ひげ
)
は
蓬々
(
ぼう/\
)
として如何にもみすぼらし
氣
(
げ
)
なる者を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
禿げた頭の
月代
(
さかやき
)
は
斑白
(
まだら
)
になりまして胡麻塩交りの髭が
蓬々
(
ぼう/\
)
生え頬骨が高く尖り小鼻は落ちて目も
落凹
(
おちくぼ
)
み下を向いて心の
中
(
うち
)
に
或遭王難苦
(
わくそうおうなんく
)
、
臨刑慾寿終
(
りんけいよくじゅしゅう
)
、
念彼観音力
(
ねんぴかんのんりき
)
、
刀尋段々壊
(
とうじんだん/\え
)
、
或囚禁枷鎖
(
わくしゅうきんかさ
)
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
御助け下され有難く御禮
言葉
(
ことば
)
に盡し難し少々は
打疵
(
うちきず
)
を受たれども然までの怪我にも是なしと云ながら女房は後藤を
熟々
(
よく/\
)
見
(
み
)
るに
月代
(
さかやき
)
は
蓬々
(
ぼう/\
)
と
生
(
はえ
)
眼
(
まなこ
)
鋭
(
する
)
どき六尺有餘の大男なれば又々仰天なし一旦命を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
蓬
漢検準1級
部首:⾋
14画
々
3画
“蓬々”で始まる語句
蓬々然
蓬々髪