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ふりがな文庫
“
船橋
(
ブリッジ
)” の例文
天佑か、
奇蹟
(
きせき
)
か、大きな麻袋は、大きくふくらみ、空へ飛翔せんとて暴れ廻る。その口を固く結んで、縄を
船橋
(
ブリッジ
)
の柱へ縛りつけた。
怪奇人造島
(新字新仮名)
/
寺島柾史
(著)
ストウンとギブスンに
見張
(
ポスト
)
を譲って
船橋
(
ブリッジ
)
を降りると同時に彼は、個人的な、心持ちから、其の「変な船」の
正体
(
アイデンテテイ
)
を調べてみる気になった。
運命のSOS
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
あのときばかりは船長以下、
舵
(
かじ
)
もコンパスも
放
(
ほう
)
りっぱなしにして、みんながいっしょにすがりついて、
船橋
(
ブリッジ
)
をごろごろころがった
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
危険
(
あぶな
)
いとも、恐ろしいとも何とも感じないまま
船橋
(
ブリッジ
)
の上から見下ろしていたものだ。恐らく側に立っていた船長も同様であったろうと思う。
爆弾太平記
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
東屋氏は、署長、丸辰を従えて、
船橋
(
ブリッジ
)
へ馳け登って行った。そこには運転手らしい男が、逃げまどっていたが、東屋氏が
動かぬ鯨群
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
▼ もっと見る
二千トンの高野山丸の
船橋
(
ブリッジ
)
を、初秋の風が吹き流れる。昼休みの弁当を食べ終った仲仕たちの多くは、甲板や艀などに横になって、昼寝をしている。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
僕は夜半直の四点時鐘ごろ(
当直
(
とうちょく
)
時間は四時間ずつにして、ベルは三十分毎に一つずつ増加して打つのである。よってこれは四点なればあたかも中時間である)
船橋
(
ブリッジ
)
にいた。
世界怪談名作集:09 北極星号の船長 医学生ジョン・マリスターレーの奇異なる日記よりの抜萃
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
アメリカ人に、「Mayachita, Mayachita」と呼ばれて人気のある水泳の宮下も、
船橋
(
ブリッジ
)
の上で手を打ちふりながら、いつ
迄
(
まで
)
も
熱狂
(
ねっきょう
)
的な歓送に
応
(
こた
)
えていました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
ふとうしろから、茶色の丸ッこい動物が、彼の肩を越えて、上の
船橋
(
ブリッジ
)
へ跳び上がった。
かんかん虫は唄う
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
駒井が
船橋
(
ブリッジ
)
の上で、お松を相手に熱心に植民を説いている時分、マドロスは料理場から
金椎
(
キンツイ
)
が得意の腕を
振
(
ふる
)
ってこしらえた大きな真白いお
饅頭
(
まんじゅう
)
を五つばかり貰って、それを抱えると
大菩薩峠:32 弁信の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
それがマドロス
煙管
(
パイプ
)
を横一文字にギューと
啣
(
くわ
)
えたまま、
船橋
(
ブリッジ
)
の
欄干
(
てすり
)
に両
肱
(
ひじ
)
を
凭
(
も
)
たせて、青い青い空の下を凝視しているんだ。
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
しかしこの説に依ると、老船長アウネスト・スミス氏も
船橋
(
ブリッジ
)
で自殺したことになっているが、これは全然誤りである。
運命のSOS
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
船橋
(
ブリッジ
)
のうえで、そういうのは、船長である。門司以来の顔見知りで、荷役のたび、何度も逢ったことがあった。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
そのとき、ウラル丸の
船橋
(
ブリッジ
)
には、船長と一等運転士が顔をそばへよせて、なにごとか早口で囁きあっていた。
人造人間エフ氏
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
生残りの技術員たちは、口々に叫んで、
船橋
(
ブリッジ
)
から転げ落ちるように、甲板に降りて、なおも
怪奇人造島
(新字新仮名)
/
寺島柾史
(著)
向って左の方に、ひときわ高くあたかも
船橋
(
ブリッジ
)
のような
屋上露台
(
テラス
)
を構えたのが
主館
(
おもや
)
であろう。
死の快走船
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
それから
船橋
(
ブリッジ
)
の前にブラ下げて在った
浮袋
(
ブイ
)
を
一個
(
ひとつ
)
引っ抱えて上甲板へ馳け降りた。船尾から落ちた連中を
救
(
たす
)
けて水舟に取付かせてやるつもりだった。
爆弾太平記
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
沈没の瞬間まで
船橋
(
ブリッジ
)
に立っていた。海中に投げ出されて、ふと見るとすこし向うに赤ん坊が浮かんでいる。
運命のSOS
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
幾度か、大村組の者から、六尺棒や、雁爪で追っかけられたが、すばやく、
船橋
(
ブリッジ
)
や、煙突のかげに隠れた。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
そういって、くらやみでも目の見える船長は、セキストン団長の持っている双眼鏡をつかんで、それを
船橋
(
ブリッジ
)
の
窓枠
(
まどわく
)
におしつけ、そして正しい方向へむけてやった。
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
僕は、このまに
船橋
(
ブリッジ
)
の柱に架けてあった
浮袋
(
ブイ
)
を外して、それを身に着けた。何しろ、あと二、三分で、一千五百
噸
(
トン
)
の汽船が、爆破して、
木葉微塵
(
こっぱみじん
)
になるのだ。愚図愚図していられない。
怪奇人造島
(新字新仮名)
/
寺島柾史
(著)
船長室にも無電室にもみつからないと、東屋氏は、
船橋
(
ブリッジ
)
を降りて後甲板の士官室へ飛込んだ。が、いない。直ぐ上の、食堂にも、人影はない。——もうこの上は、
船首
(
おもて
)
の船員室だけだ。
動かぬ鯨群
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
陸影
(
おか
)
を離れてから間もない三日目の、二十三日の朝早く、無電技手が腰を抜かしたまま
船橋
(
ブリッジ
)
から転がり落ちて来た。
焦点を合せる
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
船内捜索のときは、必ず二人以上組んでゆけ。一人きりで入っていっちゃ駄目だぞ。まずおれたちは
船橋
(
ブリッジ
)
を占領する。そこで十分間たっても異状がなかったら、手を
幽霊船の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
此の時ブルウス船長は、コウスを
安定
(
セット
)
するために一寸海図室に入り、直ぐ
船橋
(
ブリッジ
)
に引っ返したのだが、見ると、後方に、二つの明るい火が、「燃えるように」輝いていた。
沈黙の水平線
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
船橋
(
ブリッジ
)
には東屋氏を始め、船長に根室の水上署長、それから丸辰の親爺たちが、張り切った視線を遠くの海へ投げかけていた。中甲板の船室では、数名の武装警官達が、
固唾
(
かたず
)
を飲んで待ち構える。
動かぬ鯨群
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
肩をたたいて見たが、
唖然
(
あぜん
)
として吾輩を振り返るばかりだ。
船橋
(
ブリッジ
)
の下の光景に気を呑まれていたんだろう。
爆弾太平記
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「
皆帰船したか
(
オウル・アブロウド
)
?」と
舵子長
(
マスタア
)
が
船橋
(
ブリッジ
)
から呶鳴った。「
皆居ます
(
オウルズ・イン
)
」と
水夫長
(
ボウシン
)
が答えた。
上海された男
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
「ほら、甲板だの
船橋
(
ブリッジ
)
だのに、人骨がちらばっていたことさ。つまりこの幽霊船には、
檻
(
おり
)
を破った猛獣が暴れていたんだ。そして船員を片っ端から喰いあらしていたのにちがいない」
幽霊船の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
それが
船橋
(
ブリッジ
)
の
欄干
(
クロス
)
に両
肱
(
ひじ
)
を
凭
(
も
)
たせて、青い青い秋空の下に横たわる
陸地
(
おか
)
の方を
凝視
(
みつ
)
めているのだ。
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
船員のしらせで、さっきから
船橋
(
ブリッジ
)
にでて、このありさまをすべてみてしっていた。
人造人間エフ氏
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
流石
(
さすが
)
に沈着な船長もコレには少々驚いたらしい。
船橋
(
ブリッジ
)
に
上
(
のぼ
)
って、珍らしそうに白い太陽を凝視している。その横に一等運転手がカラも附けないまま寒そうに震えている。
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
上の部屋は、汽船でいうと
船橋
(
ブリッジ
)
に相当するところであって、発令室と呼ばれ、複雑な通信機がやっぱり環状にならんで据えつけられ、艇長リーマン博士のほか、数名の高級艇員が執務していた。
宇宙尖兵
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
しかし私は
屁古垂
(
へこた
)
れなかった。なおも二人の跡を
逐
(
お
)
うて船首の方へ行こうとすると、出会い
頭
(
がしら
)
に二等運転手が
船橋
(
ブリッジ
)
から駈け降りて来た。見るとこれも顔の色を変えている。
幽霊と推進機
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
そんな騒ぎのうちに、
船橋
(
ブリッジ
)
でも
秘
(
ひそ
)
かなる大騒ぎが起っていた。
戦時旅行鞄:――金博士シリーズ・6――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“船橋”の意味
《名詞》
複数の舟を横の方向に並べ、その上に板を渡した橋。
船の甲板で船長が船員の指揮をとる場所。
《固有名詞》
地名。代表するものとして千葉県にある市の一つ。船橋市。
(出典:Wiktionary)
船
常用漢字
小2
部首:⾈
11画
橋
常用漢字
小3
部首:⽊
16画
“船橋”で始まる語句
船橋塔
船橋屋
船橋辺
船橋栄吉