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聚楽
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じゅらく
ふりがな文庫
“
聚楽
(
じゅらく
)” の例文
旧字:
聚樂
開いとったですがね。
聚楽
(
じゅらく
)
の二階で、やっとったですよ。あんたも行ってやりゃよかったですな。小柳雅子は喜んだでしょうにな
如何なる星の下に
(新字新仮名)
/
高見順
(著)
秀吉は
聚楽
(
じゅらく
)
に行幸を仰いで自ら盛儀に泣いていたが、自分の威厳をそれによって感じると同時に、宇宙の神をそこに見ていた。
堕落論
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
蓋
(
けだ
)
し左衛門尉は主人三成の密旨を受けて、当時兎角の噂のあった秀次一家の動静を探るために、
細作
(
さいさく
)
となって
聚楽
(
じゅらく
)
の邸へ奉公をしたのである。
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「ちんやの横町」のいま「
聚楽
(
じゅらく
)
」というカフェエのあるところは「新恵比寿亭」という
寄席
(
よせ
)
のもとあったところである。
雷門以北
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
山内は、上ノ堂、下ノ堂の二
聚楽
(
じゅらく
)
にかけて、岩磐を割るこだまやら
工匠
(
たくみ
)
らの物声やらで、すさまじいばかりだった。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
が、わたしも思いのほか、盗みばかりしてもいないのです。いつぞや
聚楽
(
じゅらく
)
の
御殿
(
ごてん
)
へ召された
呂宋助左衛門
(
るそんすけざえもん
)
の
手代
(
てだい
)
の一人も、確か甚内と名乗っていました。
報恩記
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
また桃山城を築いた時でも、
聚楽
(
じゅらく
)
を建てた時でも私は日本人として恥しくないものを建てたいと努力しました。
空中征服
(新字新仮名)
/
賀川豊彦
(著)
「目下伏見から
幸蔵主
(
こうぞうす
)
殿が、太閤殿下のお旨を帯して、
聚楽
(
じゅらく
)
にご滞在なされて居られる。この際そのような振舞いをして、よろしいものでござろうかな?」
血ぬられた懐刀
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
と、見事な京壁、
稲荷
(
いなり
)
と
聚楽
(
じゅらく
)
をまぜた土が、ジャリッ! と刃をすり、メリメリッと
細
(
ほそ
)
わりの破れる音!
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
天正の十六年、秀吉が
聚楽
(
じゅらく
)
の
第
(
だい
)
を造った其年、氏郷は伊勢の
四五百森
(
よいおのもり
)
へ城を築いて、これを松坂と呼んだ。前の居城松ヶ島の松の字を目出度しとして用いたのである。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
対馬の
宗義智
(
そうよしとも
)
が、いやがる朝鮮の使者を無理に
勧説
(
かんぜい
)
して連れて来たのは天正十八年七月である。
折柄
(
おりから
)
秀吉は関東奥羽へ東征中で、
聚楽
(
じゅらく
)
の第に会見したのは十一月七日である。
碧蹄館の戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
国際通りを横断して、左角に「
聚楽
(
じゅらく
)
」(ついこの間まで観音劇場)、右角に「広養軒」のある通りを、そのまままっすぐに行こうとすると
如何なる星の下に
(新字新仮名)
/
高見順
(著)
ところで秀次は累進して、そうして秀吉の後を受けて、関白職に経上って、
聚楽
(
じゅらく
)
の
第
(
だい
)
の主人となって、権を揮うようになって以来、ようやく秀吉と不和になった。
血ぬられた懐刀
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
殿下御秘蔵の
水差
(
みずさし
)
の
蓋
(
ふた
)
を取りまして急ぎ
聚楽
(
じゅらく
)
へ
罷
(
まか
)
り上り、関白殿の御覧に供えましたところ、その水差と申しますのは、もとは
堺
(
さかい
)
の
数寄者
(
すきもの
)
の物でござりましたが
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
仁和寺
(
にんなじ
)
の十四
宇
(
う
)
の
大廈
(
たいか
)
と、四十九院の
堂塔伽藍
(
どうとうがらん
)
が
御室
(
おむろ
)
から
衣笠山
(
きぬがさやま
)
の峰や谷へかけて
瑤珞
(
ようらく
)
や
青丹
(
あおに
)
の建築美をつらね、時の文化の力は
市塵
(
しじん
)
を離れてまたひとつの
聚楽
(
じゅらく
)
をふやしてゆくのだった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
自分の腹の中で二人に
喧嘩
(
けんか
)
されては困るから、秀吉は加賀大納言前田利家へ
聚楽
(
じゅらく
)
での内証話に、大納言方にて仲を直さするようにとの依頼をした。利家も一寸迷惑で無いことも無かったろう。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
最初義郷は、此の道賀の娘を自分の妻にしていたところが、たぐいない美女であることが秀次の耳へ
這入
(
はい
)
ったゝめに、後に
聚楽
(
じゅらく
)
へ献上しなければならなくなった。
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
妾
(
わたし
)
が
聚楽
(
じゅらく
)
へ参りましてこの方、繰返し繰返し申しましたが、まだご決心が付きませぬそうな。よくないことでござりますよ。早うご決心をなさりませ。伏見へおでかけなさりませ。
血ぬられた懐刀
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
生れおちた時から壮年期はいうまでもなく、
豊太閤
(
ほうたいこう
)
となってからでも、
聚楽
(
じゅらく
)
桃山の
絢爛
(
けんらん
)
や
豪塁
(
ごうるい
)
にかこまれても、彼のまわりには、いつも庶民のにおいが
盈
(
み
)
ちていた。かれは衆愚凡俗をも愛した。
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
聚楽
(
じゅらく
)
」の前へ行くと、二時までの営業のため帰れなくなる店員を店へ泊らせる用意のものだろう、夜具蒲団をうず高く積んだトラックがとまっていた。何か奇観で、私が思わず足をとどめると
如何なる星の下に
(新字新仮名)
/
高見順
(著)
折ふしこの
度
(
たび
)
は、大坂城、
聚楽
(
じゅらく
)
、洛内などの、地震御見舞として、関東より
上
(
のぼ
)
られ、ここしばらく、京都紫竹村の鷹ヶ峰に、王城御警固の任につかれ、野津の仮屋におられましたが、いよいよ
剣の四君子:02 柳生石舟斎
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
信長公がお偉いの、太閤様がどうだのといっても、もし商人がなかったら、
聚楽
(
じゅらく
)
も桃山も、築けはしない。異国からいろんな物もはいりはしない。わけても
堺
(
さかい
)
商人はな、
南蛮
(
なんばん
)
、
呂宋
(
ルソン
)
、福州、
厦門
(
アモイ
)
。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
町芸人の
佗
(
わび
)
しい音楽だのがつつまれて、人間の
聚楽
(
じゅらく
)
を賑わしていた。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
太閤の母、大政所は、八十歳を一
期
(
ご
)
として、
聚楽
(
じゅらく
)
で亡くなった。
日本名婦伝:太閤夫人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
聚
漢検1級
部首:⽿
14画
楽
常用漢字
小2
部首:⽊
13画
“聚楽”で始まる語句
聚楽第
聚楽館
聚楽邸
聚楽風