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つみとが
ふりがな文庫
“
罪科
(
つみとが
)” の例文
「これは助命の願いではございません。どんな
罪科
(
つみとが
)
がありましょうとも、小三郎は私の許婚、二世を
契
(
ちぎ
)
った方に違いはございません」
銭形平次捕物控:105 刑場の花嫁
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「碁打と云つて寺方や、物持百姓の家へ押し入り、盗んだ金の
罪科
(
つみとが
)
は、毛抜けの塔の二重三重、重なる悪事に高飛なし——と云ふんだらう。」
或る日の小せん
(新字旧仮名)
/
吉井勇
(著)
雪之丞は、そう言われると、まるで、手を下さずに、このひとを殺して行くような気がして、何とも言えぬ
罪科
(
つみとが
)
を感じないではいられぬのだ。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
可愛いや可愛いや、何ンの
罪科
(
つみとが
)
もないお前までこんな姿になってしもうた。何ンでわたしも殺さんのでッしょう。そうしたら、いっそ楽しかるべきを
平賀源内捕物帳:長崎ものがたり
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
次第によっては、かれも切腹の
罪科
(
つみとが
)
は免かれない。相手を斬ってうまく逃げおおせればいいが、それが町方の眼にとまったりすると、甚だ面倒になる。
半七捕物帳:30 あま酒売
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
先刻よりお菊は無念
堪
(
こら
)
へしが思はずワツと泣出しお前はな/\
強欲
(
がうよく
)
非道
(
ひだう
)
の大惡人今
眼前
(
がんぜん
)
母樣の御命に迄
係
(
かゝは
)
る
難儀
(
なんぎ
)
其
(
それ
)
を見返らぬのみならず
罪科
(
つみとが
)
もなき母樣を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
罪科
(
つみとが
)
もねえ人間を、寝床から縄にかけて、調べもせず、叩っ込んでおくのが、
下々
(
しもじも
)
のためのご改革けいっ。こんな悪政が、ご一新なら、俺たちは、真ッ平ご免だ
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
へえい。どう人違いしやがったか、何の
罪科
(
つみとが
)
もねえのに、御番所の木ッ葉役人共めが、この通りあっしを
旗本退屈男:02 第二話 続旗本退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
昔の
罪科
(
つみとが
)
、見分けて
嗅
(
か
)
ぎ出す。見る眼、嗅ぐ鼻、閻魔の帳面。人の心を裏から裏まで。透かし見通す
清浄玻璃
(
せいじょうはり
)
の。鏡なんぞは影さえ見えない。罪があろうが、又、無かろうが。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
それよりか、身に覚えなき
罪科
(
つみとが
)
も何の明しの立てようなく哀れ刑場の露と消え……なんテいう方が、何となく東洋的なる固有の残忍非道な思いをさせてかえって痛快ではないか。
妾宅
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「どう、白状したら……、でも、いい
醜態
(
ざま
)
じゃないの。自分がさんざん、
罪科
(
つみとが
)
もない人たちを、
見下
(
みくだ
)
していたんだからね。その台の下へ、いまに御自分が立つんでしょうからねえ」
地虫
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
それ、その三条の橋の下に、関白殿のお首が懸けられておりましたが、そこへ御一族のお子様がたや
上﨟
(
じょうろう
)
様がたをお引き出しなされて、何の
罪科
(
つみとが
)
もない者を一人々々お斬りなされたのじゃ。
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
なんの
罪科
(
つみとが
)
もない人間を騒がせやあがるだ。
ディカーニカ近郷夜話 前篇:03 ソロチンツイの定期市
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
「これは助命の願ひではございません。どんな
罪科
(
つみとが
)
がありませうとも、小三郎は私の許婚、二世を
契
(
ちぎ
)
つた方に違ひはございません」
銭形平次捕物控:105 刑場の花嫁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
昔の
罪科
(
つみとが
)
を並べられた三斎、恐怖の
牲
(
にえ
)
となって、ために、心臓に強烈な衝撃をうけて、もはや、生き直る力もない。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
營
(
いとな
)
み居たりしが
偖
(
さて
)
は貴樣が殺したるかと然も驚きたる樣子をなせば三次は最早やつきとなりとぼけなさんな長庵老屋敷へ出すとお安を
欺
(
あざ
)
むき妹娘を
苦界
(
くがい
)
に
沈
(
しづ
)
め
浮
(
うか
)
む
瀬
(
せ
)
も
無
(
なき
)
罪科
(
つみとが
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
先生のつい犯した過失同様な女殺しの
科
(
とが
)
とは違って、この武松のやった
罪科
(
つみとが
)
は、血の池、針の山を追われる地獄のようなもんです。あなたに巻き添えを食わせては申しわけない。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
これがなんぞの
罪科
(
つみとが
)
になりますことなら、だれかれと申しませぬ、この多根めがすべての罪を負い、どのようなおしおきでもいただきますゆえ、よしなにお取り計らいくださりませ……
右門捕物帖:22 因縁の女夫雛
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
世間の評判をあてにして
罪科
(
つみとが
)
もねえ者を無暗にどうするの
斯
(
こ
)
うするのと、そんな無慈悲なことはしたくねえ。その代りに何もかも正直に云ってくれなけりゃあ困る。いいかい、判ったかね。
半七捕物帳:05 お化け師匠
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
海山にもかへがたき御恩を
仇
(
あだ
)
にいたし
候
(
そうろう
)
罪科
(
つみとが
)
、来世のほどもおそろしく存じまゐらせ候……とあってお園の方の手紙にはただ
二世
(
にせ
)
も
三世
(
さんぜ
)
までも契りし
御方
(
おかた
)
のお
身上
(
みのうえ
)
に思いがけない不幸の起りしため
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
相手が
女性
(
にょしょう
)
、しかも、父にこそ恨みはあれ、何の
罪科
(
つみとが
)
もない人と思うと、自分のもくろみがあまりに
悪辣
(
あくらつ
)
な気がして、やや、心が屈しかけた雪之丞、ふと
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
「
唖
(
おし
)
になれ。ものいうことは、
罪科
(
つみとが
)
になるぞ」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
罪
常用漢字
小5
部首:⽹
13画
科
常用漢字
小2
部首:⽲
9画
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罪
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罪滅
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罪悪
罪惡
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罪深