-
トップ
>
-
縱横
>
-
たてよこ
鳥の巣の中で、
河原雲雀の巣ぐらゐ見つけやすい物は
無いから、私達はボツ/\生えた短い草の中を
縱横十文字に早足で探しはじめる。
ば懸たりける
斯と
視るより大膳は
事顯はれしと思ければ刀引拔勢ひ
猛く
縱横十文字に切て廻り切死せんと
働くを大勢にて
取籠めつゝ
階子を以て
取押へ漸く繩を
此處の
森敢て
深しといふにはあらねど、おしまはし、
周圍を
樹林にて
取卷きたれば、
不動坂、
團子坂、
巣鴨などに
縱横に
通ずる
蜘蛛手の
路は、
恰も
黄昏に
樹深き
山路を
辿るが
如し。
大荒原の
縱横を、あら、
萬眼の
魚鱗や。
日の
行く
道の
縱横に
ト
頭から
頬へ
縱横に
繃帶を
掛けて
居る。
片頬が
然らでも
大面の
面を、
別に
一面顏を
横に
附着けたやうに、だぶりと
膨れて、
咽喉の
下まで
垂下つて、はち
切れさうで、ぶよ/\して、わづかに
目と、
鼻。